釣りに限らず何か新しい事をはじめるときって、必ず「どのくらいお金がかかるのか?」という問題が真っ先に思いつきますよね。さらにイニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(変動費用)がそれぞれどれぐらいかも把握しておく必要があります。
まず初めにイニシャルコストが幾らなのか?を知ることで、現在の収入や貯金などの資金と勘案して、初期投資を行ないます。ビジネス等であれば借入金やクラファンなどで資金調達が必要なケースもあるでしょう。そして月々または一回あたり発生するコストが幾らか?と先々のことまでシミュレーションしなければならないのです。
こと趣味やアクティビティに関していうと、初期投資もそれこそピンからキリまであって迷ってしまうこともしばしば。また、低予算で抑えてコスパ重視か高い予算で品質重視か?中古か新品か?デザインかスペックか?などなど、いろいろと悩みは尽きないものです。
釣りは、数あるなかでも「お金のかからない」アクティビティです。というと多少語弊があるかもしれませんが、始めようとする釣りのジャンルによってはお金がかかりますし、また釣りたい魚種によって金額も大きく変動します。
しかし、なるべくお金をかけずにコスパ重視で何か楽しみたい!という方にとっては最高のアクティビティといえるでしょう。そこで今回は、釣りを始めようとする方々に向けて、釣りに関するイニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(変動費用)について解説したいと思います。
- 1 ジャンルや魚種によってさまざま
- 2 釣りのイニシャルコストとは
- 3 釣りのランニングコストとは
- 4 ジャンル・魚種別の初期費用と変動費用
- 4.1 海釣り(陸)
- 4.2 海釣り(船)
- 4.2.1 シロギス・カレイ・アジ・サバ・メバル・五目等=ファミリーフィッシング
- 4.2.2 マダイ・イサキ・イナダ(ワラサ)・アマダイ・メダイ・タチウオ等
- 4.2.3 ヒラマサ・カンパチ・ブリ・ヒラメ等
- 4.2.4 マグロ・カツオ・モロコなどの大物釣り(ルアー・エサ)
- 4.2.5 モロコ(クエ)・ヒラマサ・カンパチなどの超大物=遠征釣り
- 4.2.6 キンメ・アカムツ・クロムツ等=中深場釣り
- 4.2.7 アコウダイ・キンメダイ・メヌケ・マダラなど=深場釣り
- 4.2.8 ベニアコウ・アブラボウズなど=超深海釣り
- 4.2.9 ヤリイカ・スルメイカ・アカイカ(マルイカ)などのイカ類
- 4.2.10 カワハギ・ショウサイフグ・マダコなど
- 4.3 湖沼・河川での釣り
- 4.4 管理釣り場
- 5 まとめ
ジャンルや魚種によってさまざま
初心者の定義
一概に初心者といっても、釣りの場合、純粋に釣りというアクティビティ自体初めてなのか、それとも釣りは経験したことあるけど新たなジャンル・魚種にチャレンジしてみたいのかによって変わります。しかしどちらの場合も「初心者」であることに変わりはありません。この点は他のスポーツやアクティビティとの大きな違いといえるでしょう。
例えばゴルフや野球やサッカーなど他のスポーツには、基本的にジャンルがありません。つまりゴルフを始める際にはゴルフセット一式やウェアその他備品等を購入すれば初期費用は概ね完結します。また野球やサッカーなど他のスポーツ全般に関しても同様です。
しかし釣りにはさまざまなジャンルがあります。陸っぱりの海釣りだけでも、波止や堤防の小物釣り、磯で狙うクロダイやメジナ釣り、エギングで狙うアオリイカ、ルアーで釣るシーバス、渡船で沖磯から狙うイシダイ等の大物釣りなどに至るまで千差万別です。
初めて釣りをする方にとって、いつ・どこへ・誰と・何を・どのような釣り方で、「5W1H」を明確にした上で、さまざまなジャンル・魚種を狙うための「初心者」としてのイニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(変動費用)について説明したいと思います。
ジャンルと魚種
まずはじめに釣りを始めようと思った時には、WHEN(いつ)・WHERE(どこで)・WHO(誰と)・WHAT(何を)・WHY(なぜ)・HOW(どのように)といった5W1Hがある程度はっきりしていると思います。大抵の方は時期や場所や誰を優先されるでしょう。なかには、初めから「船釣りがしたい」とか「アオリイカが釣りたい」とか明確な目的を持っている方もいるかもしれません。
このうち釣りの場合においては、WHATとHOWが非常に重要な要素となります。つまりジャンルと魚種を選定することが肝心なのです。なぜならば、ジャンル(釣り方)と魚種(ターゲット)によって初期費用が大きく変わるからです。
もっとも船釣りや管理釣り場のように、はじめからターゲットが決まっている場合はレンタルタックルを借りたりすることも出来ますし、また家族やカップルなどで行く場合は人数も重要なポイントになります。このように釣りは、シチュエーション次第で初期費用も変動費用も色々とバリエーションが豊富なアクティビティなのです。
釣りのイニシャルコストとは
さて、釣りの初期費用(イニシャルコスト)とは何を指すのでしょうか?大まかな一覧としては以下の通りです。リール等一部例外的なものもありますが、原則としてすべてのジャンルの釣りにおいて共通して必要なものになります。
- 竿(ロッド)
- リール ※一部の釣りでは必要なし
- 道糸(ライン)
- バッカンや道具箱等
- クーラーボックス
- 玉 網 ※一部の釣りでは必要なし
- 装備品 ※ハサミやプライヤー・ロッドキーパー
- ウェア類 ※季節変動あり・ライフジャケット
- シューズ・ブーツ
- その他備品 ※タオルやビニール袋等
①竿(ロッド)
竿(ロッド)は全ての釣りで必要なタックルです。マダコ釣りなど一部例外もありますが、ごくまれなケースといえるでしょう。また船釣りや管理釣り場等レンタルする場合は初期費用というよりはリールや道糸とセットで変動費用として計上することになります。
➁リール
リールも竿と同等にマストアイテムです。ただしヘラブナ釣りやアユ釣り・渓流釣りなど一部の釣りでは使用しません。竿と同様にレンタルタックルもあるので、その場合はやはり変動費用としての取扱いとなります。
③道糸(ライン)
道糸はルアーフィッシング等ではラインと呼びます。俗称としての糸(イト)が無ければすべての釣りは成立しません。通常はリールに巻いた状態で持参します。またヘラブナ釣りやアユ釣りなどでは竿先に直結して使用するものです。
④バッカンや道具箱
バッカンとはビニール製の折り畳みバケツです。道具箱としても使えますし、コマセ用のバケツとして利用する方もおり便利で多用途です。もちろん無くてもバケツやバッグ等で代用は可能です。
⑤クーラーボックス
クーラーボックスは必需品です。釣った魚を鮮度良く保つのはもちろん、夏場は飲料水や食料、エサ等を保管するために重宝します。逆に厳寒期には、モノが凍らないようにするために使用する地域もあるようです。
⑥玉網(ランディングネット)
大物が釣れた時など、釣った魚を取り込む際に必要な道具です。船釣りや管理釣り場等ではつねに常備されているため持参しなくても問題はありません。また、波止や堤防からのサビキ釣りなど小物釣りも使うことはありません。
⑦装備品
釣りを安全に楽しむための小道具類です。具体的には、ハサミやカッター、プライヤーなど。魚を締める包丁やナイフもあると大変重宝します。また船釣りの場合ロッドキーパー(竿受け)も必須ですが、大抵は無償でレンタルできるのでご安心ください。
⑧ウェア類・ライフジャケット
頭の天辺からつま先に至るまで、ウェア(衣類)は釣りにとって重要なアイテムです。とくにウェアはTPOによって綿密にセレクトする必要があるため注意が必要です。帽子や手袋そしてレインウェア、日焼け対策から防寒対策まで季節に応じてさまざまです。また船釣りや磯釣りなどはライフジャケットも必要ですが、船釣りの場合は無償でレンタルも可能です。
⑨シューズ・ブーツ
波止・堤防や管理釣り場など、普段通りス二ーカーでも気軽に出かけられるのが釣りの魅力。ただし、船や磯だったり河川・渓流などでの釣りとなると、用途に応じたブーツを購入しなければなりません。またアユや渓流釣り等の場合はウェーダーと呼ばれる腰や胸まである丈の胴長を履くこともあります。
⑩その他備品
釣りを楽しむ上で、あると大変重宝するアイテム群です。いうまでもなくタオルは衛生面で必要ですし、コンビニやスーパーのビニール袋も釣果の保管などに役立ちます。
釣りのランニングコストとは
それでは変動費用(ランニングコスト)について見ていきましょう。釣りの変動費用とは、釣行回数や場所等に応じて変動する費用や仕掛けなどの消耗品等をいいます。また旅費交通費や車両関係費なども含まれます。
- 仕掛け ※ハリス・ハリ・ウキ・オモリ・サビキ等
- エ サ ※船釣りは乗船代込みの場合が多い
- ルアー&エギ
- 乗船料および入漁料等
- レンタルタックル代 ※貸道具・仕掛けなど
- 旅費交通費や車両関係費
- 食 費 ※飲料・食事代など
- 雑 費 ※その他レジャー費用
①仕掛け
仕掛けは釣りで重要な役割を果たし、釣りのジャンルや対象魚によって大きく変わります。また基本的には消耗品であるため、釣行回数によって変動します。とくに初心者にはジャンル別の仕掛けセットも販売されており面倒くさい仕掛け作りも軽減できるのでおすすめです。
➁エサ
エサも釣りのジャンルや対象魚によって異なります。また対象魚によっては撒きエサ(コマセ)を使用することもあります。船釣りでは乗船料にエサ代込みの場合が多いですが、自前で予備エサを持参するケースもあります。事前に情報収集等をしておくことをおすすめします。
③ルアーやエギ
ルアーやフライフィッシング、エギングなどの釣りは、エサを使わず初心者でも手軽に始められる釣りです。この場合目的や対象魚によって、最低でも5~6個以上はルアーやフライ、エギ(餌木)を用意しておきたいところです。
④乗船代および入漁料
乗合船や仕立船など船釣りには乗船代がかかります。また管理釣り場や河川・湖沼等で釣りをする場合も入漁料が発生します。とくに船釣りにおいては、燃料代の高騰の影響もあり他の釣りと比べると費用感も高いですが、その分コスパも充実していると思います。
⑤レンタルタックル等
とくに初心者の方で、はじめての釣行でなるべく費用をかけたくないのであれば、レンタルタックルがおすすめです。近年釣り船や管理釣り場のサービス向上に伴い、レンタルタックルは充実しています。ただしレンタルは船釣りや管理釣り場に限定されますので、原則としてその他の釣りに関してはご自身で道具を用意することになります。
⑥旅費交通費・車両関係費
目的地となる釣り場や港までの移動に要する費用です。電車やバス・タクシー等の公共の交通機関や、車で行く際はガソリン代・高速代・駐車場代等がかかります。もちろんレンタカーの場合はレンタカー代も発生します。また宿泊を伴う釣行は宿泊代も上乗せする必要があります。つまり、移動距離が遠いほど費用も高くなります。
⑦食費
「腹が減っては戦は出来ぬ」という通り、釣りに行く際にはおにぎりやサンドウィッチ等の軽食や弁当など、事前に飲料や食料品も購入しておくのがおすすめです。また往路や復路の道中で地産地消の名物料理などを楽しむことが出来るのも釣りのもう一つの魅力です。
⑧雑費(その他費用)
とくに家族連れの方は、釣りそのものが目的ではなく休日のアクティビティの一部という方も多いでしょう。そのような場合は、釣りに付随したその他経費も変動費として計上する必要があります。
ジャンル・魚種別の初期費用と変動費用
釣りに関するコスト構造についてある程度ご理解頂けたでしょうか?いよいよ釣りのジャンルと魚種に応じた初期費用と変動費用について解説します。
冒頭で述べた通り、釣りに限らずどんなアクティビティでも初期費用(イニシャルコスト)や変動費用(ランニングコスト)はピンからキリまであります。なかには数十万以上も価格帯が変わる道具もあります。しかし今回は初心者向けに話しを進めるため、「キリ」つまり最低限のレベル感についてご案内しようと思います。
俗に「安物買いの銭失い」ということわざがありますが、日本の釣り具業界の現状においては、あまり当てはまらないような気がします。とくに竿やリール等の道具は進歩しており、むしろハリやハリス、ウキなどの仕掛け類の方が中間の価格帯を購入する方が良いでしょう。
ジャンルについては、海釣りから河川・湖沼釣りまで各々釣りを網羅しますが、魚種については大まかに分類しています。なぜなら釣りというアクティビティは、ジャンルや魚種を大分類に分けたとしても同じ道具類で対応できるからです。
つまり、一本の竿と一個のリールで複数のジャンル・魚種を楽しむことが出来るのです。これは釣りがコスパが高くあまりお金の掛からないアクティビティとして大きな魅力のひとつです。
ここでは東京23区内に在住の方が神奈川または千葉方面に釣行すると仮定し、さらに海水・淡水・管理釣り場の3つに分類した上で、各々のイニシャルコストとランニングコストをざっくり試算しました。またコストは大人一人当たりの金額で表示しています。さまざまなバリエーションがあるためコスト感も幅がありますが、ひとつの目安として参考にしていただけると幸いです。
海釣り(陸)
海釣りは陸っぱりと船で大きく二分されます。ジャンルはおもにエサ釣りとルアー釣り(エギを含む)があり、場所(目的地)も重要な要件となります。さらに魚種等により細かく分類されますが、初心者であれば対象魚の大きさによって小・中・大の3段階で分けると良いと思います。
波止・堤防・磯での小物✕エサ・ルアー釣り=ファミリーフィッシング
波止・堤防や砂浜、磯などでイワシ・サバ・アジ・メバル・ウミタナゴ・シロギス・ハゼといった小物をエサで釣るジャンルです。家族連れやカップルで気軽に釣りを楽しむ「ファミリー・フィッシング」と一般的にいわれるもので、ウキ釣りやサビキ釣り・投げ釣りなど釣り方はさまざまですが、コスト的には最も安い釣りとなります。
- 初期費用:10,000~20,000円
- 変動費用:3,000~8,000円
- 対象魚種:イワシ・サバ・アジ・メバル・カサゴ・ウミタナゴ・シロギス・ハゼなど
波止・堤防・磯での中物✕エサ・ルアー釣り=クロダイ・メジナ・シーバス等
陸っぱりの釣りでは最もポピュラーな、クロダイ(チヌ)メジナ(グレ)やシーバス(スズキ)、またイナダやカンパチ等の青物を狙う遠投カゴ釣りが該当します。このステージだと堅牢度があるタックル構成が要求され、竿(ロッド)やリールも1ランク上のものが必要になります。また玉網やバッカンなどの装備も必要になるため、コスト感も大きくUPします。
- 初期費用:25,000~40,000円
- 変動費用:5,000~10,000円
- 対象魚種:クロダイ(チヌ)・メジナ(グレ)・シーバス(スズキ)・イナダ(メジロ)・カンパチなど
沖堤防や沖磯での大物✕エサ釣り=石鯛・クエ・ヒラマサ・カンパチ等
地磯や沖磯、沖堤防で狙う大物釣りです。イシダイやコブダイ等の石物や大型のメジナ。またマダイやブリ・ヒラマサなど大物の青物が対象魚となります。さすがにこのレベルから釣りを始める方は少ないと思いますし、私自身このジャンルの釣りはしたことないで悪しからず…。ですが、かなりのコストはかかることは必至です。
- 初期費用:50,000~70,000円
- 変動費用:20,000~30,000円
- 対象魚種:イシダイ・モロコ(クエ)・大型メジナ・ブリ・カンパチ・ヒラマサなど
エギング(アオリイカ・スミイカ・マダコ等)
エギングは初期費用も少ない割に対象魚はアオリイカを中心にスミイカ・マダコなどとコスパも高く、老若男女問わず大変人気のある釣りです。ただし事前にエギ(最低5~6個)と玉網またはギャフは必須です。初心者でも手軽に楽しめる釣りなのでおすすめです。
- 初期費用:15,000~25,000円
- 変動費用:5,000~15,000円
- 対象魚種:アオリイカ・スミイカ・マダコ・ヤリイカなど
ルアーフィッシング(シーバス・ヒラメ・メバル等)
堤防や磯・砂浜(サーフ)からルアーをキャストする釣り方です。エギングと同様タックルも簡単で初心者でも気軽に始められます。ミディアムクラスの竿とリールであれば、エギングと両方楽しめるのが魅力です。また夜間の釣りも多いため、その場合ヘッドライト等ナイトゲーム用の装備品を用意する必要があります。
- 初期費用:18,000~28,000円
- 変動費用:7,000~18,000円
- 対象魚種:シーバス・ヒラメ・メバルなど
海釣り(船)
船釣りはジャンル・魚種が豊富です。また地域や場所(ポイント)などによって釣り方もさまざま。魚種別のタックル構成も大事ですが、初めて船釣りを始めるならば一本の竿とリールでなるべく色々な魚種を狙えるものを購入するのが良いでしょう。またレンタルのタックルや仕掛けもあり、変動費として計上できます。レンタルタックルは船によって無料~5,000円と幅広いですが、釣りを長く楽しみたいという方は、竿やリール等は最低限ご自分で購入することをおすすめします。
シロギス・カレイ・アジ・サバ・メバル・五目等=ファミリーフィッシング
初心者でも簡単に楽しめる船釣りです。船釣り入門者やファミリーフィッシングには最適です。滅多にボウズはないため、先ずは自分の釣った魚を食べたいという方にはおすすめです。アジ・サバ・五目等コマセを使う場合もありますが、大抵は乗船料込みの料金です。数ある船釣りのなかで最も安い価格帯です。
- 初期費用:25,000~60,000円 (レンタル:20,000~30,000円)
- 変動費用:12,000~30,000円 (レンタル:15,000~35,000円)
- 対象魚種:シロギス・カレイ・アジ・サバ・五目釣りなど
マダイ・イサキ・イナダ(ワラサ)・アマダイ・メダイ・タチウオ等
初心者でも比較的手堅く釣果をGET出来るジャンルの船釣りです。マダイやイサキ・イナダ等コマセを使用する場合もありますが、船釣りでのコマセワークの入門には最適です。このジャンルの釣りでは基本的に電動リールが必須となりますのでコスト感も大幅にUPします。
- 初期費用:50,000~70,000円 (レンタル:25,000~35,000円)
- 変動費用:15,000~35,000円 (レンタル:15,000~35,000円)
- 対象魚種:マダイ・イサキ・イナダ(ワラサ)・アマダイ・タチウオなど
ヒラマサ・カンパチ・ブリ・ヒラメ等
コマセを使用するか活きエサを泳がせて狙う釣りです。大物がヒットするケースもあるため、使用するタックルも1~2ランク大きいものを使用します。事前に活きエサが用意されている場合もありますが、釣り物次第では活きエサを釣るタックルと本命を釣るタックルの2つを用意する必要があります。
- 初期費用:70,000~90,000円 (レンタル:30,000~40,000円)
- 変動費用:20,000~35,000円 (レンタル:25,000~40,000円)
- 対象魚種:ヒラマサ・カンパチ・ブリ・ヒラメなど
マグロ・カツオ・モロコなどの大物釣り(ルアー・エサ)
とくに夏~秋季限定の釣り物になります。ターゲットが大物だけにヘビータックルが要求されますが、必ずしも電動リールを使用することはありません。ポイントや釣り方など状況に応じたタックル構成が求められます。初心者にはハードルが高い釣りですが「一発大物狙い」という方にはビギナーズラックが訪れるかもしれませんよ。笑
- 初期費用:60,000~120,000円 (レンタル:30,000~50,000円)
- 変動費用:30,000~40,000円 (レンタル:40,000~50,000円)
- 対象魚種:キハダマグロ・メジマグロ・カツオなど
モロコ(クエ)・ヒラマサ・カンパチなどの超大物=遠征釣り
港から航程3~4時間以上かけて遠征して超大物を狙う釣りです。関東では銭洲やイナンバ、九州では宇治・草垣、硫黄島やトカラといった魚影の濃いポイントまで遠征するため、乗船代は他の釣りと比べて一段と高くなります。ただし外道でもウメイロやハチビキ、スジアラ・シブダイなど高級魚が勢揃い。船釣りの中でもコストの高い釣りですが、ぜひ一度はチャレンジしてみてください!
- 初期費用:70,000~150,000円 (レンタル:30,000~50,000円)
- 変動費用:40,000~60,000円 (レンタル:50,000~70,000円)
- 対象魚種:モロコ(クエ)・ヒラマサ・カンパチなどの遠征釣り
キンメ・アカムツ・クロムツ等=中深場釣り
ライトタックル等でキンメダイやアカムツなどを近場で狙う釣りです。中深場のため電動リールは必須となりますが、コマセワークを必要としないため比較的初心者でも始めやすい釣りです。釣れる魚種もキンメダイやアカムツといった高級魚も多彩で、食べるために釣るという方も多いようです。
- 初期費用:60,000~120,000円 (レンタル:30,000~50,000円)
- 変動費用:35,000~50,000円 (レンタル:40,000~50,000円)
- 対象魚種:キンメダイ・アカムツ・クロムツなど
アコウダイ・キンメダイ・メヌケ・マダラなど=深場釣り
水深400~600メートル前後を狙う深場釣りです。このため釣り場も遠く乗船料も高くなります。釣れる魚種もアコウダイやメヌケ・マダラなど高級魚ばかりです。タックルも深場専用の竿とリールが必要になります。仕掛けも市販品が少なく自分で作成しなければならず、初心者にはハードルが少々高い釣りですが、ベテランの方と同伴で出かけることをおすすめします。
- 初期費用:100,000~180,000円 (レンタル:40,000~60,000円)
- 変動費用:40,000~60,000円 (レンタル:50,000~60,000円)
- 対象魚種:アコウダイ・メヌケ・良型キンメ・マダラなど
ベニアコウ・アブラボウズなど=超深海釣り
水深700~900メートルを狙う、文字通り超深海釣りです。さすがにこのレベルになると、釣り場も遠くレンタルタックルもない上に、仕掛けも自前で用意する必要があります。このため船釣りのなかで最もコストがかかる釣りだと思います。ターゲットは滅多にお目にかからない魚で、正直初心者にはあまりおすすめ出来ません。
- 初期費用:300,000~400,000円 (レンタル:無し)
- 変動費用:60,000~90,000円 (レンタル:無し)
- 対象魚種:ベニアコウダイ・アブラボウズなど
ヤリイカ・スルメイカ・アカイカ(マルイカ)などのイカ類
ヤリイカやスルメイカを筆頭とする船のイカ釣りは、独特の釣趣を楽しめるため一部の根強いファンを魅了しています。初心者でも楽しめる釣りですが、比較的深場を狙うため電動リールが必要です。また仕掛けは市販のセットで十分ですが、竿をシャクったりとテクニックが要求される釣りになります。
- 初期費用:45,000~60,000円 (レンタル:23,000~32,000円)
- 変動費用:13,000~32,000円 (レンタル:18,000~36,000円)
- 対象魚種:ヤリイカ・スルメイカ・アカイカ(マルイカ)など
カワハギ・ショウサイフグ・マダコなど
本来は船小物釣りの範疇なのですが独特のテクニックが求められるため、あえて別のカテゴリーを設けました。竿を小突いたりシャクったりなど誘いをかけて釣りますが、初心者でも慣れてくれば全然OKです。基本的には手動の両軸リールで対応するため、コスト感も割安です。
- 初期費用:25,000~50,000円 (レンタル:15,000~25,000円)
- 変動費用:15,000~30,000円 (レンタル:20,000~35,000円)
- 対象魚種:カワハギ・ショウサイフグ・マダコなど
湖沼・河川での釣り
湖沼や河川など淡水(ピュアウォーター)での釣りをご紹介します。湖沼や河川での釣りは、基本的に「入漁料」がかかります。船釣りの乗船料と同じ意味合いです。入漁料については釣り場ごとに異なりますので事前に確認ください。ご覧の通りジャンルや魚種も豊富ですが、私自身海釣りがメインのためここでは大まかにまとめています。あくまでも目安として参考にして頂けたらと思います。またバスボートなど自前でボートを購入する費用は含まれていませんのでご了承下さい。
マブナ・タナゴ・クチボソ・テナガエビ等=エサ釣り
近所にある公園や野池・河川で楽しむ釣りで、一般的に入漁料はかかりません。淡水釣りでは最も安価な釣りだと思います。あらゆる釣りの中でも初期費用および変動費用がかかりませんが、釣果を食べるとなるとやや難ありといった感じです。純粋に釣りだけを楽しむだけなら初心者にはおすすめです。
- 初期費用:7,000~10,000円
- 変動費用:3,000~5,000円
- 対象魚種:マブナ・タナゴ・クチボソ・テナガエビなど
ブラックバス・レインボー・ブラウントラウト等=ルアーフィッシング
淡水(ピュアウォーター)では若年層を中心に最もポピュラーな釣りです。タックルなどの初期費用も安価で手軽に釣りを楽しめるのが魅力です。関東近県の湖沼ではレンタルボートも充実しており、家族やカップルでもOK!ただしルアー等は季節等によって、あらかじめバリエーション豊富に揃えて行くことをおすすめします。
- 初期費用:20,000~30,000円
- 変動費用:18,000~30,000円 (レンタルボート:+3,000~5,000円/日)
- 対象魚種:ブラックバス・レインボー・ブラウントラウトなど
ヤマメ・イワナ・アマゴ等=渓流釣り(ルアー・フライ・エサ)
山や川など大自然と一体化して楽しめる釣りです。家族や友人などグループでBBQやキャンプと一緒のプランでも楽しむには最適な釣りです。ルアーやフライフィッシング、エサ釣りと釣り方もさまざまです。どの釣り方でもタックル代はほぼ同じ位のレベル感ですが、初心者にはルアーかフライをおすすめします。
- 初期費用:25,000~30,000円
- 変動費用:15,000~30,000円
- 対象魚種:ヤマメ・イワナ・アマゴなど
アユ(鮎)釣り
河川および釣り期は限定の釣りになります。「おとりアユ」を使用するなど専門性の高い釣りのため、ある程度他の釣りを経験されてから始めると良いでしょう。また鮎用の竿は長尺のため価格帯も高く、河川で立ち込み釣りをするためウェーダーなど装備品も必要とするため、初期費用はそれなりにかかるものと認識してください。
- 初期費用:50,000~70,000円
- 変動費用:20,000~40,000円
- 対象魚種:アユ(鮎)
コイ・ソウギョ・レンギョ等=淡水巨大魚釣り
東京近郊や地方の河川で巨鯉やソウギョ(草魚)やレンギョなど淡水系の巨大魚を狙う釣りです。基本的には磯釣りの大物を狙うタックルと同等クラスで石鯛竿や大型両軸リールを使用するため、コスト的にも非常に高くなります。いずれにしても初心者にとってはハードルが高い釣りです。
- 初期費用:30,000~50,000円
- 変動費用:15,000~30,000円
- 対象魚種:コイ・ソウギョ・レンギョ等
ワカサギ釣り
ワカサギ釣りは釣り期が限定される釣りです。基本的には沖に出るボート釣りがメインですが、冬場はドーム船や穴釣りなど冬場の代表格ともいえる釣りです。とくに関東近県の湖では、レンタルタックルも充実しており、ファミリー層にも大変人気の高い釣りです。初心者でも手ぶらで楽しめるので、ぜひおすすめです。
- 初期費用:8,000~10,000円
- 変動費用:10,000~20,000円 (ドーム船:+4,500~7,000円/日)
- 対象魚種:ワカサギ
管理釣り場
現在全国の管理釣り場には、海から河川・湖沼等に至るまでさまざまなジャンルの釣り場があります。ここではおもに淡水系の管理釣り場を対象としてご紹介します。管理釣り場ではレンタルタックルなども充実しており、ファミリーフィッシングから上級者までBBQなども楽しめるため、初心者にとっては最適のフィールドといえるでしょう。
ニジマス・ブラウン・ヤマメ・イワナ等=ルアー・フライフィッシング
管理釣り場の最もポピュラーな形態です。おもにルアーやフライフィッシングがメインですが、一部の釣り場ではエサ釣りも可能です。しかも釣った魚も持ち帰り可能なので、ファミリーフィッシングにも最適です。またレンタルタックルやルアーなども比較的安価で借りれるため、お子様からお年寄りまでコスパの高い釣りが楽しめますよ。
- 初期費用:6,000~10,000円
- 変動費用:8,000~15,000円(魚の持ち帰りは別途)
- 対象魚種:ニジマス・ブラウン・ヤマメ・イワナ等
ヘラブナ釣り
ヘラブナ釣りは独特の釣趣を持つ日本古来の伝統的な釣りです。野池や湖沼でも釣れますが、一般的にはヘラブナ専用の釣り座を構えて腰を据えて釣りをするスタイルです。このためヘラブナ用の装備品が必要になりますが、一部ではレンタルもあるので初期費用は軽減されます。初心者にとってはウキ釣りをマスターするための入門として最適です。
- 初期費用:8,000~15,000円
- 変動費用:10,000~20,000円(レンタル:15,000~30,000円)
- 対象魚種:ヘラブナ
まとめ
いかがでしょうか!?釣りには海や湖沼・河川など幅広いフィールドがあり、さらに船や陸っぱりなどさまざまなジャンルや対象魚種によって初期費用や変動費用の変わることがご理解頂けると幸いです。もっとも予算ありきというよりは、いま現在のお住まいの地域やご自身が釣ってみたいというジャンルや魚種に応じて「はじめての釣り」を始めてみるのが良いと思います
釣りはお金をなるべくかけずに楽しめる最高のアクティビティです。海にせよ湖沼・河川にせよきっとお住まいの地域のそばに釣り場はあるはずです。また家族やカップル、友人同士のグループでもお一人様でも、どんなシチュエーションでも楽しめるのが釣りの魅力です。
ぜひ、今回の初期費用と変動費用を目安にして頂き、思う存分釣りを楽しんでください!!