いま、何かとお騒がせなスシローの「寿司テロ」。ここタイにいてもネットを見れば必ず、否が応でも目に飛び込んで来るニュースです。当然の事ながら現地のマスコミでも大々的に取り上げられており、Facebookでも多数の辛辣なコメントが寄せられています。
タイでも、寿司は代表的な日本食として大人気!現在スシローの店舗は、タイ国内だけで8店舗もあるのだそう。なるほど「SUSHI」がタイの方々の舌を魅了していることが十分理解できますね。
私もここ数年、タイ滞在中は月に1~2回スシローに足を運んでいます。じつは日本では一回も行ったことがないのですが、毎日タイ料理ばかり食べていると日本食が恋しくなり、無性に寿司やかつ丼などのコテコテの和食が食べたくなるのです。
幸いタイは、寿司をはじめ牛丼・定食・海鮮料理などなど日本食には事欠きません。その気になれば、外食でもケータリングでも日本ならではの懐かしの味を楽しむことができます。
しかし今回の寿司ペロ事件のニュースを目にする度に、なぜだか無性に寿司が食べたくなったのです。しかも…。
スシローに行きた~い!
タイで初めてスシローで寿司を食べて以来、私はすっかりスシローの大ファンになりました。タイ料理と寿司とのギャップに触発されたのか、寿司自体の本質的な意味でそうなったのかは自分でも解りかねますが、何だかんだやっぱりスシローってイイと思いませんか!?
というわけで、早速行きつけのスシローへGO!
あらためてスシローの強みを実感!接遇マナー良し、安全衛生良し、そして味はもっと良し!
ノンタブリー県の中心的な商業地バンヤイ。自宅からバスで約20分とアクセスも良好で、その中心に要塞のように鎮座するセントラルプラザ・ウエストゲート(CentrlPlaza WestGate)。
セントラルプラザ・ウエストゲートは、映画館や1,000以上の飲食店や小売店が揃っており、IKEAやTopsスーパーマーケットも併設されている巨大ショッピングモールです。今回ご紹介するスシローをはじめ、大戸屋、やよい軒、吉野家、すき家、CoCo壱番家、丸亀製麺など、日本の有名飲食チェーン店も軒並み勢ぞろい。買い物や食事を楽しむには最高のスポットです。
まずは1Fのマッサージ店に向かいます。えっ、スシロー行くんじゃないの!?とお思いになった方も多いのでは…。いやいや、寿司を食べるためだけに来たのではないのです。せっかくなら身体をリフレッシュしてから、思う存分スシローを堪能したいと思ったので…汗
何といっても、タイのマッサージ料金の相場は日本の1/4から1/6!現在、タイのインフレは日本以上。コロナ前と比べて物価も高騰し、生活雑貨や一般食品などは日本よりやや安いか同じ程度です。そんななか、マッサージ代はご覧の通りの価格差を堅持しており週1~2回通っています。
というわけで、マッサージで心身ともにスッキリした後はいよいよスシローへGO!
スシロー・セントラルプラザウエストゲート店
セントラルプラザ・ウエストゲートは、鉄道路線のMRTパープルライン「タラート・バンヤイ駅」とペデストリアンデッキで直結とアクセス抜群です。その入口を抜けるとすぐにひときわ目立つスシローの看板が目に入ってきます。まさに一等地!よくこんな場所に出店出来たなぁと、つくづく感心してしまうほどです。
そんな好立地のため土日のピークタイムには行列は必至。平日でも店内は大盛況で、おもな客層は家族連れを中心にカップルや友人同士などのグループの他、女性のひとり客も目立ちます。つくづくタイの人たちが寿司好きであることをあらためて実感します。
来店当日は平日の午後7時前でしたがスムーズに入店。スタッフさん達が明るい笑顔で「いらっしゃいませ!」と日本語で元気に挨拶する中カウンター席に通されます。着席するとすぐに若い女性スタッフがおしぼりと割り箸そして湯呑みを配膳してくれました。
着座早々、タッチパネルに目を通します。スシローに来たら最も楽しみなのがこのオーダーシステム。まずは定番の漬けマグロと海老アボカドそしてビールを注文しました。ふと気づいたら私が座っているカウンター席の両サイドは、一席おきに離れて若い女性のおひとり様です。お二人ともそれなりに皿を重ねている様子です。
ビールが運ばれて来ると、程なくオーダーした二品が廻って来ました。
タイのスシローの料金体系
ちなみにタイのスシローは、日本のスシローよりも高い料金設定です。この現実には正直ビックリしました。もっとも、日本で仕入れたネタを新鮮な状態のままタイへ空輸するわけですから、輸送コストが一皿一皿に織り込まれていても仕方ありません。
実際に、まぐろ関連のメニューで比較してみましょう。現在の為替レートは1バーツ=約3.9円です。手数料を含めれば、だいたい1バーツ=4円で間違いないでしょう。
- まぐろ(2貫)・・・・日本120円(30B):タイ160円(40B)
- 漬けまぐろ(2貫)・・日本120円(30B):タイ240円(60B)
- 特ネタ中トロ(1貫)・日本180円(45B):タイ320円(80B)
- 特ネタ大トロ(1貫)・日本360円(90B):タイ480円(120B)
ご覧の通り、明らかにタイの方が高い料金設定です。それぞれの国の平均年収を鑑みても、いかにタイの人たち「食」というものに対して重視しているか、また「価値基準」というものが国によっていかに大きく異なるかが理解できます。
つまり、タイの方々にとってスシローのような回転寿司に行くことは、それなりに「贅沢な」喫食活動だということです。なるほど、いまの私にとっても月に1~2回のイベントに他なりません。しかし、スシローに来るたびに期待値を上回る満足感が得られるので(料金が)高いとか安いとかの基準で判断していません。
満足すれば、それでいいじゃん!?
そんな感じです…
接遇や衛生管理に垣間見るスシローの強み
ビールを飲みながら寿司を食べつまみ系へ。「タラの白子」のオーダーに合わせ日本酒も注文します。ほろ酔い加減で、タラの白子軍艦も勢い発注。タイにいながらにして真鱈の白子が食べられるだけでもじゅうぶん幸せな気分になります。
最後はまったりとお茶で締め。これまでの一連のオーダーに際し、その都度対応された若いスタッフの方々はいずれも明るく丁寧に接客してくれました。それどころか、こちらが恐縮してしまうほどです。おそらく、今回の「寿司ペロ事件」の加害者とほぼ同じ年齢ではないでしょうか。
そしてお会計。若いスタッフさん全員が日本語で「ありがとうございます!」といっせいに声掛け。 ウ~ン、思わず感動です。
当然のことながら、今般日本で発生した寿司テロは全社的に国内外のスシロー全店舗で周知徹底されているでしょうし、むしろ私が日本人であること自体何となく肩身の狭い思いをしたといっても過言ではありません。
今回あらためて、タイでスシローの店舗へ足を運んで感じたことは、従業員の接遇マナーや店舗や職場での安全衛生管理の面においては相当教育研修体制がしっかり徹底された会社なんだな、ということをあらためて再認識した次第です。
多店舗展開する企業においては、末端にまでこうしたオペレーションを実践し徹底することはなかなか難しいものです。しかしスシローは見事に実現している数少ない会社のひとつだと思います。
スシローの満足度はハンパねぇ!
スシローは寿司ネタの美味しさもさることながら、ひとたび入店すると、店内の雰囲気だったり、店員さんの接客マナー、そして安全衛生面に至るまで、素晴らしいオペレーションを展開しています。
私がスシローを推す理由は、寿司そのものだけでなく、元気よく回転する寿司をプロデュースするまでに至るまでの総合的な満足度に他なりません。
気持ちよく入店し、気持ちよく飲み食いし、そして気持ちよく帰れる。その3拍子が揃っているからこそ、スシローの存在意義があるのだと思います。
スシローの寿司は永遠に回転し続けるでしょう!