クエといえば巨大魚の代表格。多くの釣り師にとっての憧れのみならず、グルメの舌を大いに唸らせる超巨大魚にして超高級魚なのです。クエは個体数そのものが少ないため釣ることが難しく「幻の魚」とも呼ばれています。
以前は磯釣りのターゲットでもあったクエですが、現在はもっぱら船釣りがメインです。しかも全国的にクエを狙う遊漁船は少ない状況です。しかし大物釣り師にとったら、いつは釣りたい!という衝動にきっと駆られるはず。
正直、クエ釣りはギャンブル性の高い釣りです。解りやすくいうと、競馬で万馬券当てるとか宝くじで百万当選するイメージ感。ごく一般的に考えて釣りというものは「たくさん釣れるから面白い」のですが、
クエ釣りは、なかなか釣れないからこそ楽しい!
ぐらいに考えた方が良いかもしれません。が、ご安心ください!あえて悲観的なことを述べるつもりはありません。しょせん釣りは確率のゲーム。そしてクエの釣れる確率が高まるシーズンがいよいよ到来しました!
いつ・どこで・なにを・どのように釣ったらイイの!?
つまり、釣りの3W1Hを正確に把握することでクエを釣る確率を高め、初心者や入門者でもなるべく簡単にクエを釣るチャンスをプロデュースいたします。
クエを最短距離で釣るために、船のクエ釣りの時期、地域、釣り場よって異なる釣り方や仕掛け、地域別の釣況などについて、基本的な事項を解説します。
クエ(モロコ)について
クエは、関東では一般的に「モロコ」、九州では「アラ」と呼ばれており、地域によって呼称が変わります。体長は最大で1.5m・重量は50kgまで成長する文字通りの巨大魚ですが、釣りの対象としては7~8kgまでの小型を「ハタ」、それ以上の大型をクエ(モロコ)として取り扱うことが多いようです。
日本では本州以南から沖縄にかけて水深30~80mの岩礁帯に棲息しており、ほぼ周年釣れますが、とくに6~8月は産卵期とも相俟って荒食いのシーズンで、初心者や入門者でも釣れる確率の高い季節なのです。
冒頭でお伝えした通り、クエは幻の魚と言われるほどの超高級魚。ちなみに市場価格はキロ8,000円~10,000円と高額。実際釣り歴30年の私がこれまで釣り上げたクエはたったの2尾。情けない話ですが、8~9回釣行してやっと1本(GET確率12%前後)という釣りなのです。もっとも私の腕が足らないだけかもしれませんが…汗
それだけに、釣り上げたら無上の喜び!さらにひと口食べたら至福の極み!
今までに味わったことのないくらい、クエの食感は魚というよりは鶏肉に近い感じです。
これから超高級魚のクエを自ら釣って食べるという絶好のチャンス!
まさに釣り人ならではの特権です!!ただし、地域や場所・ポイントによって釣り期や釣り方、仕掛けやエサなどはさまざま。季節や場所に応じてクエ釣りの戦略を立てることも重要です。また遠征釣りの場合は釣行計画も立てなければなりません。
釣り経験ゼロの初心者がクエ釣りからデビューすることはまず無いと思いますが、ここではクエを釣るための第一歩として初心者や入門者のために解りやすく解説します。超大物を釣り上げたいという方は必見ですのでぜひご覧ください!
クエ(モロコ)釣りシーズン展望とおすすめの船一覧
クエは本州以南~沖縄で釣れますが、全国的にクエ釣りに出船する船は非常に少ないのが実情です。
とくにクエ釣りの盛んなエリアは、千葉県南房、神奈川県相模湾、静岡県南伊豆および銭洲やイナンバを含めた伊豆諸島、御前崎沖、和歌山県串本沖、高知県室戸沖、福岡・佐賀・長崎の玄界灘、鹿児島県宇治・草垣群島、さらにトカラや奄美とある程度地域は限定されます。
しかも各々の釣り場によって釣り期もさまざまです。全般的に関東から関西地方にかけては6~9月の初夏から秋口にかけて、九州の玄海灘では初夏、そして四国や九州南部では冬から春にかけてよく釣れる時期のようです。
ここでは現況と例年のデータを踏まえ、全国のクエ(モロコ・アラ)の船釣りの傾向と対策をサマリーしましたので少しでも参考にして頂けると幸いです。
まずはクエがよく釣れる「盛期」に釣行することが先決です!
実際に船宿等に事前に確認し、クエを釣るタイミングを正確に把握した上で釣行することが、幻の魚といわれるクエを釣るチャンスを高めるといっても過言ではありません。
タックル
クエ(モロコ)を釣るためのタックルは全国共通です。何より10キロオーバーの巨大魚を釣り上げるのですから、基本的には「大は小を兼ねる」というコンセプトで臨めばまず間違いありません。ただし
クエの船釣りには2つのスタイルがあります。
ウインチ・スタイルと呼ばれる、ヘビータックルで竿をキーパーに掛けたまま強引にクエを釣り上げる釣り方と、スタンディング・スタイルと呼ばれる、ライトタックルで竿を手に持ち巧みにクエとやりとりして釣り上げる釣り方です。
どちらのスタイルも長所・短所が各々あります。ウインチの場合リールは大型の電動リール。スタンディングの場合は大型の手巻き両軸リールが基本です。もっとも水深によって電動の方が使い勝手が良いこともありますが、手持ちが無い場合は手動でも十分対応可能です。
釣り座にどっしり構えて竿とリールのパワーでクエをいなしたい方というはウインチスタイル、ゲーム感覚でクエとのファイトを楽しみたいという方はスタンディングスタイルがおすすめです。
■ウインチスタイルの基本タックル
■スタンディングスタイルの基本タックル
①竿(ロッド)
竿は強靭なパワーを持つ大物用の竿を使用します。基本的にはオモリ負荷は150~250号、長さは1.5~2.4mのもの。ウインチの場合は長め、スタンディングの場合は短めのものを選ぶと良いでしょう。
なるべく信頼性のあるメーカーのハイスペックな竿を選ぶに越したことはありません。価格は多少値が張りますが、幻の高級魚を釣り上げるわけですから、安心してクエと勝負するためのツールだと思えばじゅうぶん価値はあります。個人的におすすめなのは、
剛樹(GOUKI)です!
剛樹は超大物用ロッドでは国内ナンバー1!全国の大物釣り師から絶大な支持を得ています。その良さは一度使ったら二度と他のメーカーの竿が使えなくなるほど魅了されますよ!
基本的にオーダーメイドのためAmazonや楽天等では販売されていませんが、メーカーの公式通販や一部の代理店で購入することは可能ですので、ご興味がある方はぜひご覧ください。
➁リール
リールはボディ剛性の高い両軸リールを使用します。ウインチの場合は大型の電動リールか手巻き両軸リール、スタンディングの場合はギヤ比の高い中型両軸リールです。水深が深い場所では手巻きタイプだと大変なため電動リールでもOKです。
基本的なスペックとしては、最大ドラグ力が18~30kgあり、道糸はPE10~15号が300m以上巻けるものを選びましょう。
クエ釣りにおいては、魚が掛かったらとにかくひたすら巻き上げる作業が大切です。このためリールはスプールを完全にロックさせるのです。このときの強度に耐えられるほどの剛性が必要です。個人的におすすめの両軸リールは、
シマノのオシアジガー4000HGです!
オシアジガーは自重が比較的軽くコンパクトで、ボディ剛性が非常に優れています。しかもスプールがロックする機能を有するためクエ釣りに最適な仕様です。
また電動リールでウインチ釣法の場合は、ダイワのシーボーグ800クラス以上は必須です。ちなみに私が使用しているリールは、サイトウ精機(現ミヒロ精機)のスーパー・ストロングファイターです!知る人ぞ知る名機、私のお宝ですね。笑
③道糸・リーダー
道糸はPEラインの10号以上を最低300m巻いておきましょう。
クエ釣りはおもに根の起伏の激しい岩礁帯を狙うため、根掛りすることもしばしば。いかんせん極太の仕掛けのため、根掛かりするとてんやわんやの状態になります。
たいていは根切り棒を使用してリーダーを切るのが最善策ですが、道糸から切れてしまうと再び仕掛けを作り直さなければならず厄介です。このため道糸はなるべく太めのものがおすすめです。さらに、
道糸の先にフロロカーボン60~100号のリーダーを5m以上接続しましょう!
リーダーは自分で作成すると手間がかかるため、時間が無い場合は市販品がおすすめです。市販のものはループトゥループで道糸と接続可能なので仕掛けのセットが非常に簡単ですよ!
④ロッドキーパー・その他
ロッドキーパーはワンランク堅牢度の高いものを使用します。とくにウインチ釣法の場合は、キーパーに竿を掛けた状態でクエとのやりとりを行なうため、大型でより強度のあるものを選択しましょう。
また竿&リールのタックルは必ず尻手ロープと繋いで、万が一竿をのされた場合でも対応できるようにすることが肝心です。
とくに大型のクエのファースト・バイトは竿先が一気に突っ込むので注意が必要です。キーパーは通常船でレンタル出来ますが、ご自身で用意しておくことをおすすめします。
仕掛け
仕掛けはエリアやポイント・船などによって千差万別です。またエサの種類によって変わるため、後述するエリア別の釣り方・攻め方で詳細をご案内します。
基本的にはオモリ150~250号を使用し、ミキイト60~100号を3~5mにクレンサルカンを結節して、捨て糸を適宜取りハリス40~80号2~5mの先にクエ針もしくはMO針の25~35号を結ぶのが一般的な仕掛けです。
おすすめのハリはオーナースーパークエ35号またはインターフックMO35号です!
また、初心者や入門者にはインターフックのハリス付きの仕掛けもおすすめです。
エサ
付けエサはサバやムロアジ・ソーダガツオなどの青物やヤリイカ・スルメイカ等のイカなどの丸々一匹掛けです。
活きエサで釣ることもあれば死んだ個体で釣る場合もあります。活きエサの方が釣れると思うかも知れませんが、じつはクエ釣りにおいてはあまり関係ありません。
佐賀県の玄界灘など一部の船を除き、通常はクエを実釣する前に活きエサを調達します。このため活きエサを確保するための道具や仕掛けがさらに必要になります。必要なタックルとしては、
オモリ80号前後の負荷の1.5mの短竿に小型の電動リール、そしてサビキ(またはイカ仕掛け)ですが、手持ちが無い場合はクエ釣り用のタックルで代用しても構いません。
当日の状況で活きエサを少ししか確保出来なかったり、全く出来ない場合もあるため、かならず予備のエサを持参しましょう。活きエサを調達できなくでもご安心ください!
冷凍のサバやイカでもクエは釣れます!
現に私自身生まれて初めて獲った12キロのクエは現地のスーパーで購入した20センチ前後の刺身用のマルイカで釣れちゃいました!
冷凍物のイカやサバ等は実釣までに解凍しておくことを忘れずに!
付けエサは地域や釣り場・ポイント等によってさまざまです。あらかじめ船宿等に確認した上で、必ず事前に用意しておきましょう。
おすすめの特エサはイカです。イカの種類は何でも良いですが現地で釣れている同種のものが最も食いが良いでしょう。また25cm前後のサバもおすすめです。釣り人によっては、ワカシやソーダガツオなどを用意する場合もあります。
■エサのつけ方
地域(エリア)やポイントによって付けエサがさまざまであるとともに、エサの付け方も船宿によって異なります。腕利き船頭の長年の経験をもとに、エサの付け方も各々「こだわり」があるようです。
クエは大きな口を開けて一気に獲物を捕食する習性があるため、エサを食べるというより「呑み込む」という表現が適正かもしれません。
ここでは、サバやムロアジ等の青物とイカ類のそれぞれの付け方について解説します。
①サバ・ムロアジなどの場合
サバやムロアジなどの青物の一匹掛けは下図のように4通りあります。①下アゴから針先を頭に抜く通し刺しや➁針先を口の中に入れて鼻先に抜く付け方が一般的ですが、活きエサの場合は両目の奥にある急所を避けて針を刺すことが重要です。
活きエサの場合はなるべくエサ持ちを良くして泳がせるのがポイントなのです。
また一部のエリアでは、③背掛けや④鼻口掛けを推奨する船もあり、現地の船長の指示に従うのが最も適切な釣り方だと思います。
➁イカ類の場合
付けエサがイカの場合、親バリと孫バリを使用する2本針仕掛けが最も一般的です。
ヤリイカやスルメイカなどの活きエサを使用する場合は、下図の通り親バリを胴の端から水管に刺して抜き、孫バリは先端部分に刺します。このときイカの急所となる背骨まで刺し込まないよう注意しましょう。
また小型のイカの場合は先端部分の1本針でもOKです。クエはエサを一気に丸呑みするため、小型のイカであれば1本針でもじゅうぶん釣ることが出来ます。
エリア別クエ(モロコ)の釣り方・攻め方
それでは全国の地域別のクエ(モロコ)釣りの釣況や釣り方・攻略法について解説します。
今回ご紹介するクエ釣りは、エサ釣りで狙う最もオーソドックスな船釣りです。関東や東海エリアではこれから本番を迎えるクエ釣りですが、すでに一部の地域では良型も出ており、今後がますます楽しみです。
仕掛けとエサは地域や船宿によって異なるので、釣行前の予約時に必ず詳細を確認しておきましょう。
■千葉県南房
①傾向と見通し
千葉県南房のクエ釣りの盛期は11月から12月にかけての冬場です。夏場も釣れるようですが、乗合で出船する船はほとんどありません。南房エリア沿岸は黒潮が通るため、晩秋~冬でも水温が23℃とクエにとっても最適な水温だと考えられます。
南房エリアは数こそあまり出ませんが、ヒットすれば20~30キロ級の良型サイズが主体!
また10月後半頃から活きイワシの入荷時期に合わせて、泳がせ釣りで中~大型のハタやヒラメ釣りが盛んな地域で、クエ(モロコ)級がヒットすることもあるので、初心者にはハタ狙いも面白いと思いますよ。
エサは冷凍サバが主体で、特エサでソウダガツオやスルメイカ・ヤリイカを使用する方もいます。鮮魚を購入する際は、おおたきショッピングプラザ「オリブ」内の市場がおすすめ。ただし前泊する場合に限ります。
➁対策&攻略法
タックルは基本のタックル構成で、電動リールを使用する方が多いです。オモリは150~200号、リーダー80号にハリス60号を2m、ハリはクエ針の25~35号が標準的な仕掛けです。
ポイントは布良沖から洲崎沖の水深30~80mで、港から15~20分と比較的近場です。
起伏の激しい岩礁帯を攻めるため、底から2~3メートル上げた状態を維持して、糸フケが出ないようつねに底ダチをとる注意が必要です!
電動リールを使用している場合でも、アタリがあったら先ずは手巻きが基本です!大型のクエを根から引きずり出すつもりで竿を上げてゴリ巻きしましょう。
③千葉県南房でおすすめのクエ(モロコ)船
南房でおすすめのクエ船をご紹介します。釣り方や仕掛け等詳細は事前にチェックしておきましょう!
1.千葉県の外房~南房エリアはクエ(モロコ)釣りの穴場で、例年大物が釣れている2.トップシーズンは10月後半~1月前半と実釣期間は短い3.サイズは10kg前後の小型が多いものの、日並み次第では高確率でGETできるのが魅力[…]
■静岡県南伊豆
①傾向と見通し
伊豆半島の先端に位置する静岡県南伊豆はクエ(モロコ)釣りの盛んなエリアです。
関東在住でクエを釣りたいという方やクエ釣りを始めたいという方は、まず初めに南伊豆からスタートすることをおすすめします!
南伊豆エリアは釣り期も長く釣果も安定しています。タックルや仕掛け、釣り方など基本的で、まさにクエ釣りのエッセンスを習得することが出来ます。また首都圏からのアクセスも比較的良く、ピーク時にはクエを専門に狙う船も数多くあるので、クエ釣り入門には最適です。
南伊豆のクエの盛期は6~8月の夏場。まさにこれからピークを迎えます!
南伊豆ではまず活きエサとなるサバやムロアジの調達から開始するのが一般的。オモリ100号程度のサビキ釣り用のタックルを用意して臨みましょう。
時期や釣況次第では冷凍サバ・イカから始める場合もありますが、下田市内やその周辺に24時間営業の釣りエサ屋もあるので、冷凍エサもラクに調達できるので安心です。
➁対策&攻略法
タックルは基本タックル。体力に自信のある方は手巻き両軸リールでチャレンジしてみましょう!
ポイントは当日の天候や潮況によって下田~神子元島沖、石廊崎沖から西伊豆中木沖までの水深40~90メートル。神子元沖には通称「モロコ牧場」とも呼ばれるポイントも存在し、クエの絶好ポイントがたくさんあります。
オモリは潮況によって200~300号を使い分け、ハリスは80号1.5~2メートル、ハリはクエ針の35号が標準的な仕掛けになります。
仕掛け投入後に、船頭から根回りのカケアガリやカケサガリを狙うといった指示に従い、つねにオモリを底から3~5mのポジションにキープすることが大切です。カケアガリは水深は次第に浅くなるため道糸を巻き、カケサガリは水深が次第に深くなるため道糸を出す作業です。
とにかくクエ(モロコ)釣りの初歩を学ぶことができる、初心者や入門者には最適のエリアですので、この夏にぜひ行ってみてはいかがでしょうか!?
③南伊豆でおすすめのクエ(モロコ)船
南伊豆のおすすめのクエ(モロコ)船は以下の通りです。詳細は各船宿にご確認ください。
1.静岡県の南伊豆沖~御前崎沖は、関東周辺を代表するクエ(モロコ)釣りのメッカ!!2.銭洲・御蔵・イナンバなど離島遠征船もあり、通称「モヒカン」は大物釣り師のあこがれ3.全般的に釣り期は5月~12月だが、御前崎沖では1月[…]
■伊豆諸島(銭洲・イナンバ等含む)
①傾向と見通し
伊豆諸島の御蔵島、銭洲、イナンバといえば大物釣り師憧れの場所です。今年も4月から解禁となり、連日のようにヒラマサ・カンパチ・シマアジといった高級魚がたくさん釣れているようです。もちろんクエ(モロコ)も対象。
伊豆の港から遠征するため出船時間は午前2時頃で、航程は4~5時間程かかります。つまりポイント到着まで船内で仮眠をたっぷりとることが必要です。もちろん到着1時間前にアナウンスしてもらえるので心配はご無用。実釣は7~13時までの約6時間で、夕方17時頃に帰港します。
銭洲やイナンバへの遠征船には、綺麗な仮眠室やシャワールームまで備え付けられているため、とても快適な釣行が出来ます!
離島遠征のため初心者や入門者にとっては敷居の高い釣りですが、クエ(モロコ)はもちろんヒラマサやカンパチ、シマアジ、ウメイロなどの高級魚が目白押し!クエだけでなくいろいろな高級魚を釣ってみたいという方におすすめです。
銭洲やイナンバでは活きエサとなるムロアジ釣りからスタートするのが基本!この段階でどれだけエサを確保できるかが釣果を左右するといっても過言ではありません。
もっとも、特エサとして冷凍のイカも保険として用意しておくことをおすすめします。
➁対策&攻略法
銭洲やイナンバなど伊豆諸島の遠征釣りでは、南伊豆よりもやや細仕掛けがおすすめです。クエだけでなく、カンパチやヒラマサ、アオダイ、ウメイロなど多彩な獲物を狙うには、仕掛けは1ランク小さめのものを使用するのが良いでしょう。
竿は大物用竿でリールは手巻きの両軸リールでOK。道糸はPE12号を基準として、リーダーは60~80号。ハリスは50~60号2mに、ハリはGT24~26号かMO25~30号がベストです。
オモリは150~250号で、オモリに接続する捨糸を20~30cm前後とっても構いません。クエ(モロコ)だけでなくヒラマサやカンパチ等の大物もヒットするため、オモリは底から5メートル前後にステイさせるよう注意しましょう。
銭洲やイナンバの離島遠征ではスタンディングでやりとりするのが基本です。ライトタックルで大物を仕留めるゲームを楽しむには最高です!
③伊豆諸島でおすすめのクエ(モロコ)船
伊豆諸島、御蔵島・銭洲・イナンバ等のおすすめの遠征船です。クエ(モロコ)だけでなく、カンパチやヒラマサなど大物全般を狙います。詳細は各船宿にご確認の上ご予約ください。
1.伊豆諸島の大島、新島、神津島、八丈島や小笠原諸島父島は大物釣りのパラダイス!2.島回りはもちろん、銭洲やイナンバ(藺灘波)、恩馳(オンバセ)と一級ポイントが連なる3.釣り期はほぼ一年中。モヒカン(モロコ・ヒラマサ・カ[…]
1.静岡県の南伊豆沖~御前崎沖は、関東周辺を代表するクエ(モロコ)釣りのメッカ!!2.銭洲・御蔵・イナンバなど離島遠征船もあり、通称「モヒカン」は大物釣り師のあこがれ3.全般的に釣り期は5月~12月だが、御前崎沖では1月[…]
■静岡県御前崎沖
①傾向と見通し
静岡県御前崎沖といえば、マダイのメッカとして夙に有名ですが、大物釣り師の間では言わずと知れたクエ(モロコ)の好漁場でもあります。御前崎沖では一年を通してクエが釣れ、冬場でも大型が釣れることで有名です。
大陸棚も近く水深が30~50メートルと浅いわりに海底の起伏に富み、さらに原子力発電所の影響で比較的水温も安定しているため、クエの棲息にとって好条件が揃っているためです。
御前崎というと東京から遠いといったイメージがあるかもしれませんが、東名高速を使えば時間的には南伊豆へ行くのとほぼ同じ約3時間で行くことが出来ます。また富士山静岡空港からも車で30分ほどで行けるので、地方からの遠征も可能です。
今年も年初から毎月コンスタントに上がっているようですが、これから本番を迎えるので初心者や入門者でも釣るチャンスは大!ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか!?
➁対策&攻略法
御前崎沖のクエ釣りは、船をアンカーで固定して釣る「かかり釣り」が主体です。また仕掛けや釣り方も他の地域とはやや異なるのが特徴です。
大型のクエが掛かるとガチンコ勝負!
水深が浅くとにかく魚が激しく抵抗するため、クエの強烈なパワーに耐えられる強靭なタックルが要求されます。道糸はPE15号以上、先糸は80~100号、ハリス80号4~5メートルと長めにとりクエ針の35~40号と太仕掛けが御前崎流。
付けエサはサバやムロアジなどの活きエサの泳がせか冷凍エサを使用しますが、エサの付け方も背掛けと独特なスタイルです。
また外道に厄介なウツボが多いのが特徴で、じつはウツボが多く上がるときこそクエが釣れるチャンスだと船頭から教えてもらいました。もしウツボが掛かった場合は危険なためハリスから切ってしまうのが得策です。
もっとも、ウツボは非常に美味しくて高知県ではウツボ料理があるくらい。ご馳走なんですけどね…笑
③御前崎沖でおすすめのクエ(モロコ)船
静岡県御前崎沖のおすすめのクエ船は以下の通りです。詳細は各船宿にご確認ください。
1.静岡県の南伊豆沖~御前崎沖は、関東周辺を代表するクエ(モロコ)釣りのメッカ!!2.銭洲・御蔵・イナンバなど離島遠征船もあり、通称「モヒカン」は大物釣り師のあこがれ3.全般的に釣り期は5月~12月だが、御前崎沖では1月[…]
■南紀和歌山
①傾向と見通し
関西でクエの本場といえば南紀和歌山。とくに絶品のクエ料理を堪能できるスポットとして有名です。関西以西の西日本では磯場からのクエ釣りも盛んですが、本格的に狙うなら船釣りが有利!
何といっても大阪から車で3時間ほどで行けるのでアクセスも魅力です。
ポイントは紀伊半島先端にある潮岬沖で港から20分程度の近場の水深30~60mを攻めます。全体的に海底の起伏が激しい岩礁帯で根掛りに注意が必要です。
今年も4月頃から活きエサとなるムロアジやサバの泳がせ釣り(のませ釣り)でぽつぽつと上がっており、本格化するこれから秋にかけて最も楽しみな大物釣りといえるでしょう。
➁対策&攻略法
南紀和歌山のクエ釣りは、活きたムロアジやサバの泳がせ釣りが基本。関西では「のませ釣り」と呼ぶらしいですが、基本的な釣り方は南伊豆などと同じです。
このため出船したらまず活きエサの確保から始めるため、サビキ釣り用のタックル・仕掛けを用意しておくことが必要です。
本命クエのタックル・仕掛けは関東よりも一回り小さいサイズ。比較的浅場を狙うため手巻きの両軸リールにPE10~12号を250mほど巻けば実釣可能です。オモリは150~200号でリーダーはフロロカーボン60号、ハリス40~50号2mの先にクエ針25~30号を結びます。
クエ釣りでは、ハリスとハリのチモト部分とサルカンとの結節部分は必ず強化チューブで補強しておくことが重要です。
活エサの付け方は鼻口掛けか鼻掛けがエサ持ちも良くおすすめです。
釣り方は、仕掛けが着底したら素早く糸フケを取って巻き上げ、根掛りしないようオモリが底から2m切った状態をつねにキープすることが大切です。
③南紀和歌山でおすすめのクエ船
南紀和歌山のおすすめのクエ船は以下の通りです。詳細は各船宿にご確認ください。
1.和歌山県の勝浦から串本沖にかけては、関西を代表するクエ(モロコ)釣りの好漁場!!2.南紀の各漁港ではクエを初めマグロやブリ・カンパチなど大物狙いで出船する船が多い3.釣り期は5月~12月で、ピークは6月から10月にか[…]
■四国高知県土佐沖
①傾向と見通し
南国・四国の高知県は黒潮の影響でさまざまなターゲットを狙うことができます。クエはもちろんカンパチ・ブリ・マグロ・イシナギ・カンナギなど、釣れる魚は超大物!大物釣り師にとってまさに憧れの聖地なのです。
今年4月にクエの48キロという世界的記録魚が上がったばかり!
土佐湾という広大なフィールドを有しながら、釣り人の絶対数は関東・東海よりも少ないのですから、まだまだ無限の可能性を秘めている釣り場といっても過言ではありません。
ただし乗合船自体が少なくチャーター船(貸切り)が多いため、4名以上の団体での予約がおすすめです。もちろん時期によっては乗合もあるので、直接船宿に確認してみるのが良いでしょう。
➁対策&攻略法
ポイントは土佐湾全域に及び、室戸沖~香南沖にかけての水深40~100mを狙います。クエだけでなくカンパチやイシナギといった超大物も釣れるため、電動リール使用でヘビータックルで臨みたいところ。
仕掛けは、オモリ200~300号に先糸80~100号、ハリスは60~80号2~3mとやや長めにとりクエ針30~40号またはMO針30~35号をチョイス。
活きエサとなるムロアジやサバ釣りからスタートするため、エサ釣り用のタックルも一式用意しておきましょう。ちなみに活きエサ釣りはコマセカゴを使用したオキアミのエサ釣りです。
活きエサの付け方は「目通し」と呼ばれる付け方が最もポピュラーです。
目通しとは、ムロアジやサバの目の上にウレタンバンドやシリコンゴムを目通し針で通し、食わせバリに巻き付ける方法です。この方法だとエサ持ちが格段に良いそうです。関東ではめったに使用しませんが、関西以西の西日本では主流のようです。
オモリが着底したら3~4メートル底を切った状態で待ちます。ポイントによっては起伏の激しい岩礁帯のため根掛りには注意しましょう。
コマセは一気に撒くのではなく、パラパラとオキアミが数粒ずつ出るようにビシの開閉口を調整するのがポイントです。また、誘いは船の揺れに任せるか、ゆっくりとソフトな誘いが奏功します。
タックル&仕掛けは、ひと回り大きめのタックルと太めの仕掛けを使用します。また、他エリアよりもハリスを長めにとることが釣果UPにつながります。
③高知土佐沖でおすすめのクエ船
高知県土佐沖のおすすめのクエ船は以下の通りです。詳細は各船宿にご確認ください。
1.高知県室戸沖、高知、足摺沖は黒潮が流れ込み、絶好のクエ(モロコ)の漁場を形成している2.ほぼ一年中釣れるが、最盛期は9月~1月の秋から冬にかけてがチャンス!!3.釣り方は、ムロアジやサバを釣ってから狙う泳がせ釣り(の[…]
■玄界灘(福岡・佐賀・長崎)
①傾向と見通し
クエ(モロコ)は九州では「アラ」と呼ばれています。九州北部の玄界灘はクエ釣りの超一級ポイントで、出船している船も福岡・佐賀・長崎と広範囲にわたります。
玄界灘ではクエは通年釣れる魚ですが、最も釣れる時期は6~7月の初夏。この時期は夜焚きイカ漁が盛んで、ヤリイカやスルメイカなどがたくさん釣れると同時に、クエがイカを積極的に捕食するようです。佐賀県の「呼子のイカ」といえば全国的にも有名ですよね。ということで、
玄界灘では活きたイカの泳がせ釣りが主流です!
でもご安心ください!出船前に船のイケスの中には付けエサのイカがたっぷり用意されているのです。つまり、本命を釣る前にわざわざ活きエサ釣りをする必要が無いのです。これは釣り客にとったら余計なストレスもなく嬉しい限りです!(時期によっては活きエサ釣りをする場合もあるので要確認)
しかも、仕掛け投入ごとに活きたイカを船長が一杯一杯丁寧にエサ付けしてくれるので、初心者や入門者にとっは大変ありがたいサービス。私も初めて行ったときは驚きました!
関東や関西の方であれば、旅行がてらに出張がてらで、ぜひお出かけください!
九州方面への空路利用ならソラシドエアがおすすめです!
➁対策&攻略法
玄界灘におけるクエ釣りのポイントは各港によって異なりますが、水深40~80mの根魚や青物等を狙う岩礁帯とほぼ同じ場所です。潮上から潮下へ船を流して釣るのが基本的なスタイルです。
タックルは基本タックルでOK!仕掛けは基本仕掛けよりも1回り小さめで、オモリは100~200号、先糸(リーダー)60~80号にハリスは50~60号を1~2m。ただし、
活きイカの泳がせ釣りのため2本針仕掛けです!
イカ泳がせ専用の2本針仕掛けは作るのが大変なので、初心者や入門者は市販のものを購入することをおすすめします。イカのサイズによっては1本針でも十分可能ですが、2本針にすることによってより確実にクエを釣るための保険だと思えば良いですね。
クエを釣るためにはこまめにタナをチェックすることが重要!
そもそも活きたイカでクエを釣るというとても贅沢な釣りですので、一投一投を大切にしましょう!
③玄界灘(福岡・佐賀・長崎)でおすすめのクエ船
玄界灘(福岡・佐賀・長崎)のおすすめのクエ船は以下の通りです。詳細は各船宿にご確認ください。
1.九州ではクエ(モロコ)は「アラ」と呼ばれ、福岡県に面した玄海灘はアラ釣りのメッカ!2.アラはほぼ周年釣れるが、6月から9月に再盛期を迎え30kg超の大物が釣れる3.釣り方はイカの泳がせ釣りが主流。船宿で調達する場合と[…]
1.九州ではクエ(モロコ)は「アラ」と呼ばれ、佐賀県に面した玄海灘はアラ釣りのメッカ!2.佐賀県のアラ釣りの盛期は6月から9月。20kgオーバーの大物が釣れることも珍しくない3.釣り方は活イカの泳がせ釣りが主流。船宿で用[…]
1.九州ではクエ(モロコ)は「アラ」と呼ばれ、長崎県平戸・五島沖等はアラ釣りのメッカ!2.長崎県のアラ釣りは6月解禁で8月までの期間限定!大物釣り師憧れの場所である3.釣り方はイカの泳がせ釣りが主流。予め船宿で用意されて[…]
■九州南離島(宇治・草垣~トカラ)
①傾向と見通し
九州最南端に位置する鹿児島県は屋久島や奄美大島をはじめ大小さまざまの島を有しています。そんななかでも、宇治・草垣群島や硫黄島・沖永良部島、トカラ(吐噶喇)列島などは日本でも屈指の超大物釣り場として大物釣り師垂涎の聖地です。
とはいえ九州の最果ての地にある上に、港から航程4~6時間以上はかかる究極の遠征釣りですので、そうそう簡単に行ける釣りではありません。しかし、ひとたび離島遠征釣りを体験したら、恐らく誰もが釣り中毒で病みつきになることは必至です。
黒潮の接岸する豊かな漁場に恵まれ、釣れる魚種も豊富。アラ(クエ)を筆頭に、ヒラマサ・カンパチ・マグロ・ブリといった超大物が勢ぞろい!
しかもスジアラ(アカジン)やシブダイ(ホタ)など、関東ではなかなかお目にかかれないな超高級魚も狙えるのが魅力です。
アラ(クエ)はほぼ周年釣れ、盛期は秋から冬にかけて。基本的に予約制のチャーター船が多いですが乗合船も出ており、かならず事前に確認しておきましょう!
関東や関西方面から遠征で行く場合は、飛行機や宿の手配も必要になりますよね。
いま九州方面へ行くならソラシドエアがおすすめです!
➁対策&攻略法
私自身が初めてクエ(アラ)を釣ったのはまさにこのエリアです。釣り人というのは縁起担ぎしたがるもので、それ以来毎年一度は決まって遠征しています。
東シナ海寄りの宇治・草垣から薩南諸島の硫黄島や大島諸島の口永良部・沖永良部島などや南西諸島に属するトカラ列島などの島周りです。ポイントは場所によってさまざまですが、水深50~100mの岩礁帯がメインです。
超大物クラスも釣れるため電動リール&ヘビータックルの組み合わせが有利です。活きエサはムロアジやサバといった魚類がメインで、活きエサ釣りは各自ランダムに行なうケースが多いようです。ただし特エサとして冷凍のイカを持参していくことをおすすめします。
またアラやスジアラといった根魚系には、「オジサン」と呼ばれるヒメジ科・ウミヒゴイ属の魚が泳がせ釣りで絶大な効果を発揮しますよ!ヒゲが2本生えており、名前的にもイマイチかも知れませんが、これがまた釣れるんです!
出船してからポイントに到着するまでに最低4時間以上はかかる遠征船ですので、タックルや仕掛けはもちろん、エサやクーラーボックスその他の装備は入念に確認&準備しておきましょう。
③九州鹿児島離島でおすすめのアラ(クエ)船
九州鹿児島離島遠征のおすすめのアラ船は以下の通りです。詳細は各船宿にご確認ください。
1.鹿児島県はトカラ列島をはじめ宇治・草垣などの好漁場が多く、アラ(クエ)釣りのメッカ!!2.とくに秋から冬にかけてが最盛期。秋は中小型の数狙いで冬場は一発大物狙い!3.釣り方はアジやサバの泳がせ釣りが主流だが、近年はス[…]