いまや「究極の遊漁」ともいえる大人気のクロマグロ釣り。2025年も新年度を迎え、関東や東海を始めとする各地で続々と好釣果が上がっているようです。ところが、
4月1日の解禁からわずか10日も経たないうちに規定の漁獲枠に達し、4月9日から4月30日まで禁漁になってしまいました。
クロマグロの漁獲規制については2021年から導入され、年度ごとに規制の内容がカスタマイズされており、今年度もさらに規制強化の傾向が窺えますが、初めてクロマグロ釣りにチャレンジする方や、釣行回数が少ない方々にとっては有利な条件も盛り込まれているため、
2025年はクロマグロを初GETしたい方は絶好のチャンス!!
と言えるでしょう。
そこで今回は、2025年度のクロマグロ釣りに関する規制について解説するとともに、クロマグロを確実にゲットするための攻略法についてご案内します。

2025年度クロマグロ釣りの規制について
クロマグロ釣り(遊漁)に関する規制は、遊漁船(乗合・仕立ての全て)およびプレジャーボートでの船釣りや、磯や堤防など陸からの釣りを問わず、クロマグロ遊漁を行なう者全てが対象です。
もちろん、クロマグロを主とするターゲットでなくても、意図せずクロマグロが釣れた場合は、同様の規制対象となるのでご注意下さい。
今年度の規制改定の背景には、禁止期間を短縮して、多くの釣り人がクロマグロ釣りをできるだけ長い期間釣りを楽しめる狙いがあるので、クロマグロ釣りにチャレンジする方にとっては非常に有利な改定といえるでしょう。
1.小型魚(30kg未満)の採捕制限
従来通り、30キロ未満の幼魚(若魚)は採捕禁止です。かりに釣れた場合は即リリース!
キハダマグロやカツオ釣り等で外道としてよく釣れる10キロ未満の「メジマグロ」も同じ扱いとなるので、注意が必要です。
2.漁獲量が1.5倍に拡大!
今年度の改正で注目すべき点は、遊漁での漁獲枠が50%拡大したことです。
これまで資源管理への規制強化が奏功し、従来の年間40トンから5割増しとなる60トンに拡大されました。
3.採捕期間の設定が複数月から単月へ変更!
これまでは採捕期間の設定が概ね3ヶ月の複数期間となっていましたが、今年度は1ヶ月ごとの単月による管理に変更となりました。
遊漁者である私たち釣り人にとっては、これまで曖昧だった遊漁船への予約がより明確になったと言えるでしょう。
4.採捕の上限!
これまでは1人当り1日に1尾までとされていましたが、今年度より1人毎月1尾までとなりました。
かつては1人で1日3尾といった爆釣もあった中で、今季はなるべく多くの釣り人にクロマグロ釣りを楽しんでもらうという配慮が感じられます。
5.報告・違反者への対応強化
今回の新たな規制でより一層強化されたのが、実釣後の釣果を報告する義務です。
これまでは実際に釣り上げてから3日以内でしたが、翌日内での報告に短縮されました。また報告内容も、従来の重量・実釣日時・海域等だけでなく、水揚げした場所(港)やマグロの大きさがわかる写真、計量方法等が追加されました。しかも、
当該報告は、釣り上げた者(採捕者)本人が行わなければなりません。
※詳細は水産庁の「クロマグロ遊漁の部屋」をご覧ください。

クロマグロの回遊コース
クロマグロ釣りでは、まず初めにクロマグロの回遊コースを把握することが肝心です。全国各地で釣れる時期が異なるためです。
例年クロマグロは、基本的に水温が高い暖流(黒潮)とともに東シナ海方面から太平洋や日本海を北上します。一部の地域では居着きの個体も棲息するようですが、クロマグロは回遊魚なので日本近海一帯を回遊する魚です。
クロマグロ釣りに限らず、どんな釣りでも、
釣れる時期(盛期)に釣れるエリア(場所)で釣るのが鉄則!
クロマグロ釣りに関しては、地域や時期によって出船していないケースも多いので注意が必要です。

クロマグロ遊漁船を予約するには
近年クロマグロ釣り人気が過熱する一方で、漁獲規制強化も拍車をかけ、遊漁船を予約するのは至難の業です。もはや、
クロマグロの遊漁船に乗船できる権利はプラチナチケット!
といっても過言ではありません。
一部の船では半年待ち、一年待ちなんてことも。また、予約出来たげど早々に規制がかかってしまい、他の釣り物に変更なんてことも頻繁に発生しています。
より確実にクロマグロを釣りたければ、釣り船予約の段階からが勝負です。
ここではクロマグロを高確率でGETするための、遊漁船の予約方法の秘訣についてご案内します。
1.予約日は月初から1週間以内に!
これまでクロマグロ釣りの規制対象期間が複数月だったこともあり、昨年度までは解禁からわずか3~5日で規定量の上限に達してしまい、多くのクロマグロ釣りファンから不満の声が聞かれました。
しかし今年度は、規定量が50%増えたことと、管理期間が1ヶ月単位になったため、再度規制がかかるのが1週間から10日程度に延長すると思われます。
冒頭で伝えている通り、今年の4月は8日まで実釣が可能でした。クロマグロの釣り期は地域や場所によってさまざまですが、今後全国各地でクロマグロ釣りが解禁になることを踏まえると、
釣行日は月初から1週間以内に設定しなければ実釣不可能!
と言えるでしょう。つまり、
かりに月初から1週間を過ぎた日程で予約を入れたとしても、再び規制がかかってしまい、クロマグロ釣行の実現度はかなり難しいといえるでしょう。
2.人気船にこだわらず即予約!
地域や場所にもよりますが、クロマグロを専門に狙う船は絶対数が少ないのが実態です。
こうしたなかで有名船や人気船には多くの釣り人から予約が集中し、予約をとるのは至難の業となっています。
クロマグロ釣りに限らず船釣りでは、船頭の技量によって釣果の明暗を分ける傾向がありますが、基本的にはクロマグロの回遊(群れ)を追って狙う釣りのため、どの船も概ね同じ海域(エリア)で釣りを行ないます。したがって、
すべての船でクロマグロをゲットできる確率はほぼ同じです!
ましてや、人気船や有名船は常連の釣り客が幅を利かせている場合も多く、せっかく予約しても肩身の狭い思いをすることもしばしば。
とくに釣り座が影響するキャスティングやジギング船では注意したいポイントです。
3.単独釣行ならチャーター船に入れてもらうのもアリ!?
クロマグロ釣りの遊漁船は、チャーター(仕立て)船が多いのが特徴です。チャーター船は知人友人等のグループによる貸切りが一般的で、とくにマグロキャステングに最も多いスタイルですが、自分一人だけの単独釣行ならば、チャーター船に同乗させてもらえることがあります。
単独釣行ならダメ元覚悟でチャーター(仕立て)船に予約を入れるのもアリです!
ただしこの場合、まず船長(船頭)がOKした上で、既にチャーター予約した主催者の許可が得られないと成立しません。
船頭としてはなるべく多くの釣り客を迎えたいという一方で、チャーターした客側からすれば馴染みの仲間同士で釣りを楽しめる反面、一人当たりの料金が抑えられる利点があります。
どうしてもクロマグロ釣りのチャンスを得たいという方の最終手段ともいえるでしょう。
クロマグロの漁獲高が規定量を超えた場合の措置として、遊漁船の対応はさまざまです。おもに地域や船によって以下の通りとなります。
- キャンセル可能
規定量に達した場合は予約キャンセル可能
チャーター船はキャンセルできる船はほとんど無いのでご注意を! - キャンセル不可(他の釣り物に変更)
キハダマグロやヒラマサ、カンパチ等に狙い物を変更して出船
全国的に釣り物変更の船が大半です。 - キャンセル不可(クロマグロ全てリリース)
クロマグロ釣りで出船するがすべてリリース
大物のクロマグロを釣ってもキープできません。 - キャンセル不可(次月以降に日程変更する)
規制が解除された次月以降に日程変更して出船
ただし出船可能日があれば…
予約時には各船宿に詳細を聞いておくことが大切です。
後々のトラブルに繋がらないためにも、キャンセル規定をあらかじめ理解した上で予約をしましょう。
全国のクロマグロ遊漁船
クロマグロ釣りが楽しめる釣り船情報です。
北は北海道から、南は沖縄県まで、都道府県ごとに全国のクロマグロ遊漁船を網羅しています。
前述の通り、あらかじめ釣り期を確認した上で予約してみましょう。
それでは、待望の一尾を仕留められるよう祈念しております。

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