近年、急速に人気が高まりつつある船マダコ釣り。
マダコは陸っぱりで狙える釣り物の一つですが、共同漁業権も設定されており、全国的に規制が厳しいため、近年は船から釣るのがもっともポピュラーな釣り方です。
船マダコ釣りは独特の釣趣に加えて、女性や子供などの初心者からベテランまで楽しめる釣りです。
タックルや仕掛けもいたってカンタン!
釣って楽しい上に食べても抜群の食味を誇るため、いまや船釣りの大人気ターゲット!!
そこで今回は、船からのマダコ釣りにフォーカスし、マダコ釣りの釣り方や仕掛け、おすすめの船など基本的な攻略法について解説します。
マダコは、いつ・どこで・どのように釣ったらイイの!?
皆さん、大いに気になるところだと思います。
これから本番を迎えるマダコ釣りは、初心者でも比較的簡単に釣ることが出来て、キロオーバーの大型のマダコを狙える絶好のシーズン!
ここでは、はじめての船マダコ釣りで好釣果を得られるように、初心者でもわかりやすいようにマダコ釣りの攻略法をご紹介してまいります。
マダコ(真蛸)について
マダコ(真蛸)は、古くからイカ(烏賊)と並んで日本の食文化において重用されてきた魚介類です。
一般的に「タコ」といえばマダコを指し、全国各地で水揚げされる重要な水産資源で、地域によっては貴重なブランドダコもあるほど、日本人の暮らしに根付いた人気の高い食材です。
マダコの棲息域は青森県以南の日本各地の沿岸で、6月から9月頃までが産卵期といわれており、カニやエビなど大型の甲殻類や貝類を好んで捕食します。
イカと同様軟体動物の仲間であるマダコは、墨袋を持ち危険を感じると墨を吐きますが、マダコの墨はイカスミとくらべて量が少なくさらっとしているため汚れが落としやすい性質があります。
漁獲高が減少しており、年々市場価値が高まっているマダコは食味も最高!
通常は生で食べることはなく、茹でダコとして市場に出回るのが一般的。刺身やしゃぶしゃぶ、煮物や焼き物、天ぷら、もちろん寿司ネタとしてもお馴染みです。そんなマダコですから、
船マダコ釣りは近年人気が急上昇!!
全国各地でマダコ専門で出船する船も増え、釣りのターゲットとしても大人気!
マダコは陸っぱりでも狙える釣り物ですが、確実にGETするなら船釣りがおすすめです。とはいえ、釣り物として馴染みの薄いマダコをどのように釣ったら良いのか!?お悩みの方も多いと思います。
初夏~盛夏にかけてマダコが数・型釣れる絶好のチャンス!
マダコの足は八本と、末広がりの意味で縁起物として人気者。ぜひこの機会にマダコを釣りましょう!
マダコ釣りシーズン展望とおすすめの釣り船一覧
マダコは、3月から5月にかけての春期は産卵前の大型が釣れ、6月から8月にかけての夏期には数を釣るチャンスです。もっとも地域によって釣り期は異なり、一部の地域では冬場に大型のマダコを狙うケースもあります。
マダコ釣りで確実に釣果をGETするなら5月後半頃から8月中旬がおすすめ!
すでに気象庁の発表にもある通り、年々海面水温が高めに推移しており、各対象魚の釣り期がこれまでよりも半月から1ヶ月ほど前倒しになっている傾向が見られています。
ほぼ全国各地で釣れるマダコですが、マダコの船釣りがとくに盛んな地域は、
関東では茨城県沖や千葉県外房沖、東京湾の内房から湾奥、横浜にかけての全域、相模湾葉山~茅ケ崎沖、東海エリアの伊勢湾、関西では兵庫県明石沖から淡路沖、瀬戸内エリアの岡山県沖などです。
ここでは現況と例年のデータを踏まえ、船マダコ釣りが盛んな地域の釣りの傾向と対策をサマリーしてみました。
気象条件や海況などによって変動しますが、釣行する目安として少しでも参考になれば幸いです。
船マダコの釣り方は3通り
マダコの船釣りには3つの釣り方があります。
本来のマダコ釣りの王道ともいえるテンヤ釣り。近年人気沸騰中のタコエギ(エギタコ)釣り。そしてタコエギをアレンジしたスッテ釣りの3通りの釣り方です。
どの釣り方が最も釣れるかは、当日の潮況などによっても変わるため、一概に明確にすることは難しいですが、
最近はエギタコ釣りで狙うアングラーが全体の7割前後を占めている状況です。
釣行前にかならず釣り方を船宿に確認しておきましょう!
マダコ釣りは、地域や船に合わせてイチバン旬な釣り方を選択し、釣り方に応じたタックルや仕掛けをそろえて、季節や地域によって釣れている船を探すのがポイントです!
それでは、船マダコ釣りの各々の釣り方のタックルと仕掛けについて解説いたします。
船マダコ釣りのタックルと仕掛け
(1)テンヤ釣り
テンヤのマダコ釣りは昔から伝統的に行われている釣法で、マダコテンヤと呼ばれる専用の仕掛けを海中に投入するだけのシンプルな釣り方です。
マダコテンヤは、木製や鉄製の板に二本のフックがついた特殊なテンヤで、カニや小魚、ブタの脂身、またカニの疑似餌などをタコ糸で括りつけて狙うのが一般的です。マダコはカニなどの甲殻類や白色のものに興味を示すという習性を活かした釣りです。
テンヤ釣りには、ポリエステル製の頑丈な糸を巻いた糸巻きで釣る手釣りと、竿とリールで釣る釣り方の2通りの釣り方があります。
手釣りの場合は、道具やテンヤなどは無料レンタルの船がほとんど!
もちろん竿とリールの場合でもレンタル可能な船も多く、手ぶらで釣行することができるため、子供や女性などの初心者でも安心して釣行できます。
ここでは、念のため手釣りと竿とリール各々で狙う場合のタックルと仕掛けについて解説します。
①タックル
●手釣りの場合
テンヤマダコの手釣り用タックルは糸巻きと道糸だけでシンプル!
糸巻きは、長さ50センチ幅20センチ程度の木製か樹脂製のもので、釣具の量販店でも販売されています。道糸はポリエステル製で、耐水性の高い渋糸やテトロン製の頑丈な糸を50メートルほど糸巻きに巻いておきます。
道糸の先にはナイロンかフロロカーボンの20~30号を10メートルほどリーダーとして結びます。
道糸とリーダーは直結でも構いませんが、サルカン等を介して結び目にタコベイトなどの装飾品を装着すると効果的です。なお、
手釣りで狙う場合は、かならず糸を手繰る指にゴム製の指サックをつけましょう!
●竿+リールで釣る場合
テンヤマダコ釣りは竿とリールで釣ることもできます!
竿はタコ専用のテンヤ竿がベスト。ですが、年間わずかのマダコ釣行で専用竿を用意するのもコスパが悪いというものです。そんな方におすすめは、
テンヤタチウオ釣りや青物用の竿で代用することが可能です!
テンヤマダコ釣りではオモリ負荷最低50~60号が必要になり、腰がしっかりした先調子の竿が理想です。船用汎用竿でも対応は可能ですが、大物を掛けた場合のリスクが高く、テンヤタチウオ竿か青物用の竿が良いでしょう。
リールは中型の両軸リールか大型のスピニングリールがおすすめ。リールにはPE5~7号かナイロン10~12号を最低50メートル以上巻いておきましょう。
道糸の先にフロロカーボン8~10号のリーダーを2~3メートル結べば、あとはテンヤを付けて完成です。
竿とリールを使うテンヤ釣りは手釣りより広範囲を狙えるのがメリット!
手釣りと同様、道糸とリーダーはスナップサルカンを介して、集寄をつけるとより効果的です。
②仕掛け:タコテンヤ
マダコの船釣りで使うテンヤは、タコテンヤ釣りで最も重要なツールです。
テンヤにはマダコが好むカニやアジなどの小魚、豚の脂身などを巻き付け、マダコが捕食するのを待つのが基本的なスタイルです。
タコテンヤはマダコ専用の特殊なテンヤで、さまざまなタイプ(種類)があります。
東京湾など関東ではオモリが固定された羽子板型や平オモリ型がよく使われ、関西の明石沖ではオモリが遊動するブランコ型が使われています。
地域や船によってテンヤの種類は異なり、集寄など装飾品等は船マダコ釣りで重要な要素となるため、かならず事前に船宿に確認しておくと良いでしょう。
③エサ
テンヤマダコ釣りでは、つけエサをタコ糸や麻糸などでテンヤに縛りつけて釣ります。
つけエサは、イシガニやタイワンガザミなどのカニ類やアジやサバなどの小魚類、ブタの脂身、などを使用します。関東エリアではカニ類、関西ではブタの脂身が使われることが多いようです。
つけエサは船宿で支給されるのが一般的です。
エサのつけ方は、エサの大きさによって丸ごと一尾か半身に切ったりテンヤとのバランスを考えて調整します。
カニの場合、まずカニの腹側(白い方)が上になるようにテンヤにセットします。向きはタテ向きでもヨコ向きでも構いませんが、なるべくオモリの位置に寄せるのがコツです。
縛りつける際には、テンヤにぐるぐる巻くだけでなく、腹側の中心で✕印に交差するように巻くとエサが外れる心配がありません。
エサの種類によって食いが良かったり、悪かったりするため、船宿で支給されるエサ以外の「特エサ」を持参するのもおすすめです。
(2)エギ(餌木)タコ釣り
タコのエギ釣りは人気急上昇中の釣りで、いまや船マダコ釣りの主流ともいえる釣り方です。
竿とリールにタコ専用のエギ(餌木)を軽くキャストして着底したら動かすだけ。
タックルや仕掛けの手軽さとゲーム性の高さ等で、若いアングラーを中心に人気の高いタコエギ釣りはアオリイカのエギングとも似ていますが、アオリイカは中層を攻めるのに対してマダコは底層を攻めるだけなので比較的カンタン。つまり、
初心者や入門者にも最適な船マダコ釣りです!
ただし船マダコ釣りでは、3キロオーバーのマダコも釣り上げられるだけのパワーが求められ、ヘビータックルを使用します。
エギ(餌木)はマダコ専用のエギを使用するのが一般的。アオリイカのエギング用のエギでも釣れますが、アオリイカではカンナのついたエギを使うのに対し、マダコではテンヤ釣りと同じ2本のフックが付いたマダコ用のエギを使います。
船マダコ釣りではテンヤ釣りもエギ釣りも同じ船に乗船するのが一般的です。日並みにもよりますが、テンヤ釣りもタコエギ釣りも釣果はほとんど変わらないというのが実感です。
はじめて船マダコ釣りにチャレンジするならタコエギ釣りがおすすめです。
①タックル
タコエギ釣りはエギタコ専用竿に両軸(ベイト)リールが基本!
コスパを考えるなら、オモリ負荷40~80号で7:3調子のライトゲームロッドや船用汎用竿等でも代用することが可能です。
道糸はPE2~3号を100メートル以上巻いておきましょう。道糸の先にナイロンかフロロカーボンの8~10号を1ヒロ繋いで、スナップサルカンを接続すればセット完了です。
サルカンはエギタコ専用のサルカンを使用します。
タコエギ釣りでは、エギ(餌木)を2~3個と複数個つけて下にオモリを装着するため、タコエギ釣り用の特殊なサルカンを付けます。
オモリは、地域によって異なりますが40~60号。船によって指定されている場合もあるため事前に確認しておくことが必要です。
タコエギ釣りのオモリにはさまざまなタイプがあります。夜光やホログラム、装飾品がついたもの等、併せてヒットカラーなども確認しておくと良いでしょう。
②仕掛け:タコエギ
マダコの船釣りでは、タコ専用のエギ(餌木)を使います。とくに、
エギ(餌木)の選択はカラーとサイズが重要!!
おすすめカラーは、白色(ホワイト)系、黄色(イエロー)系、ピンク系がダントツ!
釣行当日の潮況などによって当たりカラーはさまざまですが、事前に船宿に確認しておくのがおすすめです。
多くの船宿ではタックルのレンタルはありますが、エギ(餌木)は自前で用意するところがほとんど。
このためサイズ✕カラーのバリエーションも考えて、
最低6~7種類のエギを持参していきましょう!!
(3)スッテ釣り
船マダコのスッテ釣りは、エギタコ釣りをアレンジしたもので、エギ(餌木)よりも浮力の軽いスッテをつけて狙う釣り方です。
スッテは浮力があるため根掛り対策に有効です!
タックルや仕掛けはエギタコ釣りと基本的におなじで、スナップサルカンの先を付け替えるだけ。
スッテ釣りは浅場や岩礁帯の多いポイントをタイトに攻めるのに適しています。
釣り方は基本的にエギタコ釣りと変わりませんが、スッテ自体がエギ(餌木)とくらべて小さいため、エギよりもアクションをつけて誘いをかけるのがポイントです。
エギやスッテに餌を巻いたりエギ&スッテをミックスすると効果的!!
マダコはカラー(色)だけでなくニオイにも興味を持つ習性があります。このためブタの脂身やササミなどをスッテに巻きつけると食い気が高まります。
近年はマダコ専用のスッテもさまざまな種類が販売されており、船マダコ釣りにおいては今後ますます楽しみな釣り方といえるでしょう。
マダコ釣りに役立つ便利グッズ
釣り上げられたマダコは、船に据置かれた桶やタルに入れておくとすぐに逃げ出してしまい、実釣の足手まといになってしまいます。
またマダコはパワーを持った軟体動物だけに、わずかなすき間を潜り抜けるだけの身体能力を持ち持ち合わせており、うっかりしていると船外に飛び出し、ふたたび海中へ戻ってしまいかねません。
せっかく釣り上げたマダコを大事にキープしておくためには、
洗濯ネットやメッシュ袋はかならず用意しておきましょう!
洗濯ネットやみかん袋のようなメッシュ製の袋は、大切なマダコをキープしておくために非常に役立つ便利グッズです。
メッシュの網目はなるべく細かいものを選びましょう。
エリア別マダコの攻略法とおすすめ釣り船
マダコ(真蛸)はほぼ全国各地で釣れますが、ここではマダコの船釣りが盛んな地域にスポットを当てて、各地の船マダコ釣りの釣況や傾向と対策などをご紹介します。
船マダコ釣りは地域や船宿によって釣り期や釣り方もさまざまです。
地域によっては、独特の釣り方や船のルール等があるので、各々の特徴を把握することが大切です。
これから本格シーズンを迎えるマダコの船釣り。実際に現地の船長にヒヤリングした内容を踏まえた上で、各地域のマダコ釣りのポイントを解説します。また、
おすすめの釣り船もご紹介しますので、今後の釣行にお役立てください。
■茨城県・平潟沖~大洗沖・鹿嶋沖
①傾向と見通し
茨城県北部から南部にかけての常磐エリア一帯は船マダコ釣りの盛んな場所です。
おもなポイントは、北茨城の平潟沖や日立沖、さらに那珂湊沖、大洗沖、鹿島沖など。とくに那珂湊港や大洗港では周年マダコ釣りに出船している船もあるようです。
船マダコ釣りシーズンは夏と冬の年2回チャンス到来!!
那珂湊や大洗沖を初めとする茨城沖では冬のマダコ釣りが盛んな地域で、例年11月頃からお正月用の縁起物である「渡りダコ」を求めて、大勢のマダコファンで賑わいます。
渡りダコとは、宮城県から千葉県南部にかけて長い距離を回遊するマダコのことで、春の産卵後に北上した個体が夏場に成長して、水温低下に伴いふたたび茨城から千葉にかけての沿岸へ南下するマダコのことです。
茨城県沖の冬マダコ釣りでは大型が多く、キロオーバーはもちろん時には5キロオーバーの巨大タコが上がることもしばしば。
関東のマダコファンにとって冬マダコ釣りの絶好のスポットです!
今季はまだ目立った釣果は聞かれませんが、
夏はキロ前後の数釣りが楽しめ、冬は3キロ級の大型狙いが楽しめる茨城県沖!!
場荒れしてない分、まだまだ伸びしろが期待できる茨城県沖の船マダコ釣りは今後が楽しみです。
②対策&攻略法
かつてはテンヤ釣りが主流を占めていた茨城県沖のマダコ釣りも、現在では乗船者の7割くらいがエギタコ釣りを楽しんでおり、場所によってはエギタコ専門の乗合船で出船している船宿もあります。
茨城県沖の船マダコ釣りのポイントは航程40~50分ほどで到着するフラットな海底で、
夏場は水深15~25メートルの浅場、冬場は水深20~40メートルとやや深場を狙います。
茨城県沖のマダコ釣りの魅力は根掛りがなく釣りやすいこと!
海底は砂泥地がメインなので、マダコ釣りで大切な底ダチをしっかり取れるので、初心者でも安心して釣りを楽しめます。
タックルはタコエギ用のタックルで、レンタルタックルやタコエギも充実しています。
茨城県沖のマダコ釣りでは、オモリは60~80号と重めのオモリを使用し、タコエギは2~3個付けるのが特徴!
穂先が柔らかく、かつ胴がしっかりした道具立てがポイント。
タコエギのサイズは3.5号を標準として、カラー(色)は白色(ホワイト)系や黄色(イエロー)系、緑色(グリーン)系、ピンク系がおすすめです。
またテンヤ釣りでもオモリは60~80号。テンヤにはサンマの切り身やブタの脂身をつけるのが一般的で、タコスッテに巻きつけてアレンジするのも良いようです。
③茨城県平潟沖~那珂湊沖・大洗沖・鹿嶋沖でおすすめのマダコ船
茨城県(平潟・那珂湊・大洗・鹿島)でおすすめのマダコ釣り船をご紹介します。釣り方や仕掛けなど詳細は事前にチェックしておきましょう!
❶ 英昇丸 平潟港
❷ 長孝丸 平潟港
❸ 日正丸 日立久慈港
❹ 大貫丸 日立久慈港
❺ 仙昇丸 那珂湊港
❻ つれたか丸 那珂湊港
❼ 岡重丸 那珂湊港
❽ 大内丸 那珂湊港
❾ 藤富丸 大洗港
❿ 光来丸 大洗港
⓫ 大栄丸 大洗港
⓬ 幸栄丸 鹿島旧港
⓭ 不動丸 鹿島旧港
⓮ 長岡丸 鹿島旧港
■千葉県・外房大原沖~勝浦沖
①傾向と見通し
千葉県外房の大原から勝浦にかけての港では、例年夏が近づくとマダコ釣りがスタートします。
千葉県外房沖のマダコ釣りの盛期は6月から8月にかけて。
外房大原のマダコといえばイセエビと並ぶ名産品で、人気の高い釣り物となっています。
夏場でも2キロ超級の良型マダコも混じり、竿頭はツ抜け達成の日も続出!!
ポイントは太東沖から大原沖や勝浦沖にかけての水深10~15メートル前後の浅場。港から航程30分前後の近場が主体で、初心者や入門者にも最適です。
大原沖や勝浦沖のポイントの地形は岩礁帯が点在する砂地やゴロタ場で、海藻なども多く根掛りに注意したい場所です。もっとも根掛りしても海藻が付いた状態で引っ張るだけなので、エギやテンヤをロストすることは滅多にありません。
千葉県外房のマダコ釣り開幕ももうすぐです。シーズン中の休日は満席になることもしばしば。早めの予約がおすすめです。
➁対策&攻略法
外房大原沖~勝浦沖のマダコ釣りはエギタコが主流!
タコエギ専用竿やライトゲームロッドに中型のベイトリールライトタックルで狙うのが基本。
オモリは40~60号がメインに使用しますが、エリアや船によっても異なるので事前に確認しておくと良いでしょう。
エギ(餌木)は3.5~4号サイズのエギを2~3個つけるのがセオリー!
カラーは定番のホワイト系、イエロー系、グリーン系、ピンク系がおすすめ。またタコベイトやブレードなどの集寄を使うとアピール度が高まります。
またブタの脂身や鶏ササミなどを巻き付けたスッテをミックスしてつけるのも効果的です。
釣り方は根掛りを恐れず、オモリがしっかりとトントンと底で上下するように竿を小突いてアクションをかけるのが大切です。
③千葉県外房大原沖~勝浦沖でおすすめのマダコ船
千葉県外房(大原・川津・勝浦)でおすすめのマダコ釣り船をご紹介します。釣り方や仕掛けなど詳細は事前にチェックしておきましょう!
■東京湾・千葉県内房~東京都湾奥~神奈川県横浜
①傾向と見通し
東京湾は関東を代表する船マダコ釣りの絶好スポットです!
東京湾で釣れる「江戸前マダコ」は、スミイカやアナゴ、ハゼ、シロギスなどと並んで、古くから珍重され、食味の良さと希少性の高さから人気の高い釣り物です。
トップシーズンは6月から8月で、11月から12月の冬マダコも大人気!
東京湾ではほぼ一年中マダコを釣ることができますが、数を狙うなら夏場がおすすめです。とはいえ、11月から12月の冬場になると、お正月用の「縁起物」のマダコを求めて各港は大勢のマダコファンで賑わいます。
ポイントは内房大貫沖や富津沖、横浜富岡沖や金沢八景沖、横須賀沖にかけて。
例年GW(ゴールデンウィーク)頃になると内房の富津沖で釣れ始めて、6月に本格スタートし8月頃までピークを迎えます。つまり、東京湾の船釣りは内房から始まり、神奈川方面にかけて移行するのが特徴です。
今年も解禁直後の船では3~4キロの特大マダコを筆頭にトップ4杯オーバー!!
年々マダコの湧きが上昇している東京湾のマダコ釣り。
土日祝日の休日は、二隻・三隻出しと予約いっぱいで満席必至!!
東京湾のマダコ釣りは早めの予約がおすすめです!!
➁対策&攻略法
東京湾のマダコ釣りはテンヤ釣りもエギタコもおすすめ。
シーズン初期の富津沖ではテンヤ限定というルールもあるため、事前に問い合せるのがおすすめです。
日並みによってテンヤで釣れたり、タコエギで釣れたり、といった日ムラがあるのもタコ釣りの醍醐味です。もっとも、
最近はエギタコ釣りのアングラーが7~8割を占めており、エギタコ専門の乗合船で出船する船も多く見受けられます。
東京湾のマダコ船はレンタルタックルも充実!!
女性や子供などの初心者でも手ぶらでラクラクと釣りを楽しめるのが魅力です。
ポイントは10~20メートルの浅場で、場所によって根のキツい岩礁帯を狙います。船下から攻めてアタリが無ければ徐々に遠めにキャストしていきます。
仕掛けが着底したら底付近を丹念に小突いてマダコを乗らせましょう。
潮が濁り気味のときや食いが渋いときは、テンヤやエギに繋いだスナップサルカンにタコベイトなどの集寄をつけて積極的にアピールするのがポイントです。
大勢の釣り客を乗せた乗合船では、とにかくマダコに「自分の仕掛けがイチバン美味しい」とアピールすることが大切です。
③東京湾(千葉県~東京都・神奈川県)でおすすめのマダコ船
千葉県内房および東京湾奥(ベイエリア)、神奈川県横浜でおすすめのマダコ釣り船をご紹介します。釣り方や仕掛け等の詳細は各船宿にご確認ください。
千葉県内房
❶ 豊国丸 竹岡港
❷ 彦次郎丸 上総湊港
❸ フィッシュオン大勝 上総湊港
❹ 川崎丸 富津港
❺ みや川丸 富津港
❻ 鹿島丸 富津港
❼ 桜丸 木更津港
❽ 伊藤遊船 船橋妙典
❾ 洋平丸 市川真間
❿ 吉野屋 浦安港
⓫ 吉久 浦安港
東京都ベイエリア
❶ 豆や 小岩鹿骨
❷ 富士見 深川
❸ いわた 鮫洲立会川
❹ かみや 羽田
❺ ミナミ釣船 南六郷
神奈川県川崎・横浜
❶ つり幸 浜川崎
❷ 新明丸 横浜鶴見
❸ 隠居屋 横浜鶴見
❹ 畑中丸 横浜鶴見
❺ 長崎屋 本牧港
❻ 鴨下丸 横浜八幡橋
❼ 三喜丸 横浜小柴港
❽ 一之瀬丸 金沢八景港
❾ 横内丸 金沢八景港
❿ 小柴丸 金沢八景港
⓫ 黒川丸 金沢八景港
■伊勢湾・愛知県南知多~弥富、三重県四日市~鳥羽沖
①傾向と見通し
伊勢湾は、東海エリアでは屈指の船マダコ釣りの人気スポットです。
愛知県の三河湾方面から知多半島南知多、常滑、弥富にかけてや、三重県の四日市、鳥羽方面はマダコ狙いで出船する船も多く、盛期には多くのマダコファンで賑わいます。
伊勢湾の船マダコ釣りのトップシーズンは5月~8月頃にかけてと12月。
シーズン初期の5月から6月には1キロ前後の中小型サイズが数釣れ、シーズン後半の7月以降になると3~4キロ級の大型のマダコが釣れる傾向があり、関東と同様に正月用の縁起物を求めて11月から12月にかけて冬マダコでも出船しています。
今季もいよいよスタート間近ですが、気になる釣果といえば、
例年1キロ級主体に日並みで3~10杯とコンスタントな釣果!
伊勢湾のマダコ船は午前船・午後船と半日便があるのが嬉しいポイント!!
早起きが苦手な方や家族サービスを楽しみたいという方でも、安心して釣りを楽しめるのが魅力です。
レジャーシーズンのアクティビティとしてもおすすめのマダコ釣り。今年はぜひ家族連れやカップルでお出かけになってはいかがでしょうか。
➁対策&攻略法
伊勢湾の船マダコ釣りはエギタコ専門で出船している船がほとんど!
いまや船マダコの主流ともいえるエギタコですが、伊勢湾ではテンヤ釣りで狙う船は少なく、タックルや釣り方もカンタンなエギタコ釣り一択といった様相を呈しています。
ポイントは港から航程30分ほどの近場で水深は5~15メートルの浅場。ただし、
伊勢湾は岩礁帯や藻場など起伏に富んだ地形が多く根掛りに要注意!!
タックルはタコエギ用タックルに、オモリは30~80号を使用します。タコエギは2~3個つけるのが一般的で、集魚板やタコベイトなどの集寄をつけるのがおすすめですが、根掛りが多いため、
オモリやエギ(餌木)は多めに準備しておきましょう。
釣り方は、オモリが着底したら竿先でオモリを小突き、時折竿を大きくあおってマダコにアピールすることが大切。
食いが渋い時は、エギを遠めにキャストして広い範囲を探ってみるのも効果的です。
③伊勢湾(愛知県・三重県)でおすすめのマダコ船
愛知県南知多~弥富、愛知県四日市~鳥羽でおすすめのマダコ釣り船をご紹介します。釣り方や仕掛け等の詳細は各船宿にご確認ください。
愛知県
❶ おざき丸 片名港
❷ 忠栄丸 片名港
❸ 七福丸 師崎港
❹ 石川丸 師崎港
❺ まとばや 師崎港
❻ 大進丸 豊浜港
❼ 竜宝丸 豊浜港
❽ かもめ釣船 冨具崎港
❾ さくら丸 常滑港
❿ 玉や丸 弥富港
三重県
❶ はぴる丸 四日市磯崎港
❷ すばる丸 四日市磯津港
❸ ひろまる 四日市磯津港
❹ 鳥羽FH 鳥羽石鏡港
❺ まるき丸 鳥羽答志島
■兵庫県明石沖・大阪~兵庫
①傾向と見通し
兵庫県明石沖(明石海峡)のマダコといえば全国有数のブランド物マダコ!
明石沖は岩礁帯と砂地が入り混じる起伏に富んだ地形で、カニやエビの甲殻類や貝類などのエサが豊富にあり潮通しも良いことから、筋肉質で良質なマダコが釣れる場所として知られており、地元の兵庫県はもとより大阪市内から出船している船も多くあります。
兵庫県明石沖の船マダコ釣りは5月にスタートして8月いっぱいまで!
例年トップシーズンを迎えると、どの船宿も大勢の釣り客で満員御礼で、予約をとるのも難しい状況になることもしばしば。
年によってムラはあるものの、初心者でもツ抜け達成が可能な釣り場です!
明石沖のマダコ釣りはタコエギ発祥の地でもあり、
かつてはテンヤ釣りがメインであった明石沖のマダコ釣りも、いまやタコエギ釣りが8~9割を占めているのが実情です。
ちなみに、関西ではお正月にマダコを縁起物として食べる風習がないため、関東(茨城沖・東京湾)や伊勢湾のように冬マダコ釣りに出船している船はほとんどありません。
これも地域密着型のマダコ釣りならではの特徴の一つといえるでしょう。
➁対策&攻略法
明石沖が元祖として知られる「エギタコ」釣り。
言うまでもなく、明石沖ではタコエギ釣りが大人気。テンヤ釣りはごく少数派で、タコエギ専門で出船している船が大半を占めています。
タックルはエギタコ用の基本タックルに、オモリは40~80号。エギ(餌木)は3~4号を2~3個つけるのがスタンダードです。ただし、
エギは同色系ではなく、赤✕黄・赤✕緑と異なるカラーをつけるのが有効!
ポイントは淡路海峡から二見沖にかけての水深10~20メートルと、船マダコ釣りとしてはやや深場を狙います。
同海域は潮流が速いため潮止まり前後がチャンスタイム!!
時合になったら釣れるポイントで数を稼いでいくのが釣果アップのコツです!
活性の高いマダコは誘いをかけなくても果敢にエギにアタックしてきます。逆に、活性が低いときは積極的に誘いをかけることが大切です。
初夏から真夏にかけてアツ~い明石沖のマダコ釣りは初心者や家族連れでも楽しめる釣りです。
時節柄、水分補給と紫外線対策にはじゅんぶん気をつけましょう!
③明石沖(大阪府・兵庫県)でおすすめのマダコ船
明石沖から淡路海峡にかけておすすめのマダコ釣り船をご紹介します。釣り方や仕掛け等の詳細は各船宿にご確認ください。
1.兵庫県の明石海峡周辺は全国的に「明石タコ」で有名なマダコ釣りのメッカ2.釣り期は毎年5月から8月末まで。ピークは満船の船も多く早めの予約がおすすめ!3.釣り方はタコエギやスッテを使用した釣りが主体。テンヤ釣りはNGの[…]
マダコの処理法と美味しい食べ方
釣れたマダコをクーラーボックスに入れて持ち帰り、いよいよ調理開始です!
マダコをキッチンの流しに出してみてください。きっとまだイキイキと生命の輝きを放っていることでしょう。マダコは生命力が強く、その健気な姿にはどこか愛着を感じるかもしれません。しかし、
マダコを美味しく食べるためには、心を鬼にして執刀しなければなりません。
マダコは、通常の魚とは異なる独特の方法で下処理を施す必要があります。
マダコの下処理についてはコチラをご覧ください。
美味しいマダコ料理についても併せてご紹介していますので、参考にしていただけると幸いです。
[adcode] タコエギで釣り上げた500グラム超の今年初物のマダコ。食べ頃サイズで見るからに美味そうです!地元の岸壁で❝獲ったどー❞って地ダコなので、まさに正真正銘の「ブランド物」です。 おそらくスーパーなどの鮮魚[…]