多くのアングラーに人気が高いヤリイカ釣り。今年に入り東京湾の洲崎沖・沖の瀬や城ケ島沖、駿河湾沖の石花海などで好釣果の情報が聞かれるようになりました。まだ日並み次第で釣果にばらつきがありますが、例年の傾向では2月初旬頃から爆釣モードに突入すると思われます。
これから本番を迎えるヤリイカ釣りですが、昨年はトップ1束(100杯)以上の日も珍しくなく、型も良型主体で「パラソル級」と呼ばれるジャンボサイズも混じり船上は大賑わい。まさに釣って良し、食べて良しで、初心者にとってもイカ釣り入門に絶好の時期といえるでしょう。
そんな中で東京湾口の洲崎や沖の瀬、城ヶ島沖といったポイントは、千葉から神奈川にかけての各漁港から出船するため都内からアクセスも良好で気軽に通える場所にあります。イカの釣況次第では乗合船も2隻出し3隻出しと増えるため、釣り人にとっても乗り遅れることなく乗船できます。
とはいえ、まだシーズンは始まったばかり。水温もいまひとつ安定しない日が続き、釣れるタナも低層付近になり、これから水温の上昇とともに次第にタナが浅くなるのが例年の傾向です。またヤリイカとスルメイカの比率は6:4くらいの比率だそうです。
今回はポイントとなる海域も程近く、個人的に通い慣れた東京湾口洲崎沖のヤリイカ釣りを例にご紹介します。洲崎沖といえば言わずと知れたヤリイカ釣りのメッカ!きっと腕利きの船長たちが、あなたを好釣果へと導いてくれるでしょう。
東京湾口のヤリイカ釣りはこれからが本番!春先に向けて爆釣モード始動に「乗り」遅れないように!
全国的に釣れるヤリイカですが、関東地方では東京湾口の洲崎沖から沖の瀬にかけてと剣崎から城ヶ島沖にかけてのポイントが有名です。季節に応じて釣れる場所が移動し、各乗合船はより釣れるポイントへと繰り出します。
このためヤリイカ狙いの船は千葉県から神奈川県にかけての広範囲なエリアから出船しており、おもに内房の勝山港や富津港、三浦半島の松輪港・長井港や葉山鐙摺港などが有名で、ヤリイカ釣りにかけては腕利きの船頭が大勢いらっしゃいます。
一般的にヤリイカ釣りは、プラヅノやスッテと呼ばれる疑似餌を使用し胴付き仕掛けで狙うのが定番。とくにシーズン初期は200メートル以上の深場を狙うこともあるため、初心者にはハードルが高い釣りと思われがちですが、コツさえつかめば誰でも釣れます。
これから春先にかけて次第にタナも浅くなり、またコマセを使わない釣りのため船の釣り座の運・不運もあまり影響しないため、もしかしたら竿頭(トップ釣果)を狙えるチャンスかも!?
私HIROもこれから爆釣モードが展開されるイチオシの釣りですので、ぜひお出かけ下さい!
タックルと仕掛け
タックル
竿はヤリイカ専用の竿か他のイカ釣りにも使える汎用性の高いロッドで先調子のものがおすすめです。とくに8:2調子か9:1調子で長さは1.5~1.8mの短竿が取り回しも良く初心者でも扱いやすいと思います。
リールは深場も狙うため、PE3~5号が300m以上巻ける小型か中型の電動リールがおすすめです。まれに手巻きのリールを使用している方も見かけますが、深場だと巻上げが大変なため初心者にはおすすめできません。
オモリは120~150号をローテーションして使用ます。その日の潮の速さ等で船長が指示を出してくれると思いますが、なるべく事前に確認して各号数を最低でも3個ずつ用意しましょう。胴付きオモリなどさまざまありますが、個人的にはフジワラのスカリーが沈降速度も速く安定した落ち着き方を発揮しているように感じます。
仕掛けは、基本的にブランコ仕掛けですが、厄介なサバ対策用として念のため直プラ仕掛けも用意しておくと良いでしょう。ブランコ仕掛けは枝スを介してイカヅノをセットした5~7本の胴付き仕掛けのことで、実績としては圧倒的にブランコ仕掛けの方に軍配が上がるようです。
仕掛け(イカヅノ)
仕掛けは長さやエダスの数など様々なタイプがあります。またプラヅノも11cm・14cm・18cmと3つの大きさがありますが、東京湾口のヤリイカを狙う場合は長さが11cmでWカンナ仕様が最もポピュラーで、実績も高いように思います。
プラヅノの本数は5本から多くても7本で初心者は針数が少ない方が扱いやすいと思います。ツノの色やタイプは好みが分かれるところですが、各メーカーから色々な商品が販売されているのであらかじめ5セットは用意しておいた方が良いでしょう。
自分で仕掛けを作り当たりカラーを探したり釣果を伸ばしたりすることが、ヤリイカ釣りの魅力の一つともいえますが、市販品でじゅうぶん釣果は伸ばせますのでご安心ください。あくまでも個人的な好みとしては、ヤマシタのイカプロサビキシリーズSKO・SK・KRあたりがおすすめです。
釣り方
ヤリイカ釣りに限らず船イカ釣りでは仕掛けの投入が肝心です。あらかじめプラヅノをマグネット板や投入機にセットしますが、かならず仕掛け投入前に仕掛けが正しくセットされているか、確認しておきましょう。
投入開始の合図があったら素早くオモリを前方に投げ入れます。オモリ着底後に糸フケをとりますが、活性が高い場合はこの時点で乗っていることが多いので注意しましょう。乗りがなければ1メートルほどタナを切り、最低でも10秒ほど仕掛けを止めてイカに抱きつく時間を与えるのがコツです。
ここで乗りがなければ誘いに入ります。その際初心者におすすめなのが、一定間隔で空アワセを入れるシャクリ釣りです。その間隔は5~15秒ほどで、乗りの良いときは短め、悪いときは長めに調整します。またシャクリの強さと幅は、水深が深いときは強く大きく、浅いときは弱く小さくすることも覚えておきましょう。
なかなか乗らない場合のアプローチとしては、仕掛けを10秒停止後、竿をゆっくり大きくあおりながら誘い上げて10秒停止、竿を下げながら誘い幅分だけ巻き取って再び誘い上げるという方法。または海底付近でじっと乗りを待つ方法が奏功する場合があるので試してみましょう。
シャクリを入れたときにイカが掛かれば、ずっしりと竿先が入るのですぐに分かります。一方、仕掛けを止めているときのアタリはフワフワと竿先に違和感を感じる程度に過ぎません。ですからフワフワと違和感を感じた場合、イカがスッテに触れている程度なので鋭いアワセが必要になります。
ズシリと竿先に重みを感じたら、いよいよ巻き上げです。巻き取りの基本は一定のスピードではなく、一定のテンションを保つことが大切です。針先に掛かっている数・暴れ具合などに合わせて臨機応変に巻き取りましょう。
取り込みの際は、確実に手早く取り込むよう心掛けましょう。まずは船べり側で、右手(利き手)でツノをつかんで取り込み、ツノをバケツ上で返してイカを外し、今度は左手からツノを受け取った右手を上へ伸ばしてミキイトを引き、次のツノを右手で取りやすくする作業が有効ですよ!
おすすめの船をご紹介!
神奈川県・剣崎松輪港や横須賀長井港の乗合船は、いつも大勢の釣り人で賑わうヤリイカ釣りのメッカです。腕利きの船頭さん達も多いことから、その人気ぶりがうかがえます。また個人的にもイイ思いをさせていただいておりオススメ船をいくつかご案内します。詳しくはこちらをご覧ください。
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