冬場の船釣りで釣れる魚は、美味しい魚たちが勢ぞろい!!
カワハギやショウサイフグ、アマダイといった近場の中小物からヒラメやメダイといった大物、キンメやアカムツそしてアコウなど深場で釣れる真紅の魚、さらにアブラボウズやベニアコウと深海の超大物と、食卓を華やかに彩る魚たちばかりで、船釣りファンにとっても堪らない季節です。とはいえ、
真冬の厳しい寒気のなか、海上の沖合での釣りは寒さとの闘いです。
とくに1月中旬から3月前半にかけては、どこも冬本番。まさに釣行すら躊躇ってしまうほどの寒さに見舞われます。そんななか、あえて美味しい魚を釣りに行く醍醐味を感じていただけたらと思います。
真冬の船釣りは身体の芯まで凍りつくほど辛いものですが、そのぶん釣りの後にひと風呂浴びて晩酌や食事をして過ごす時間は至福ですよ。また、
釣りに限らず、あらゆる面で忍耐力や免疫力を醸成してくれるでしょう。ただし、
防寒対策だけは万全にしましょう!
海の上は陸地よりもはるかに寒いのです。くれぐれも「釣りに行って、風邪を引いてしまった」なんてならないように!なお、防寒対策については別項でご紹介したいと思います。
それでは、真冬におすすめしたい船釣り(沖釣り)を8つまとめましたのでご覧下さい。
今回ご案内する船釣りは、冬場でも、初心者の皆さんでも手軽に釣ることができる近場の中小物釣りから、超深海のマニアックな超大物釣りまで幅広くご紹介しています。
もちろん、どの魚もすべて冬に味覚の旬を迎える魚たちばかり。寒さのなか釣り上げた魚は美味しさもひとしおです。
華やかな食卓を囲んで、ぜひ暖かい冬をお過ごしください!
冬場におすすめの船釣り8選
今回の船釣り特集では、中小物から超大物までに分類し、各々の釣りでなるべくタックルを共用できるようジャンル分けに配慮しました。
それぞれ関連記事をご覧いただくと、各地域毎におすすめの釣り船情報を掲載しておりますので、ぜひ釣行の際にご活用ください。
関東を中心に全国の沖釣り情報を網羅しておりますが、一部地域では掲載がない場合もございますのでご了承ください。
冬場の乗合船や仕立船など遊漁船は、一年のうちでもっとも空いている時期ですが、ご釣行の際は事前に電話かメール等でご予約の上お出かけください。また予定の変更やキャンセルされる場合はかならず連絡を入れるようにしましょう。くれぐれも無断キャンセルはしないようお願いいたします。
近場&浅場(中小物)
1.カワハギ釣り
カワハギ釣りは、冬の沖釣りの風物詩ともいえる釣りです。北海道や沖縄など一部の地域を除いて全国的に釣れるターゲットで、その独特の釣趣から根強いファンも通いつめるほどの人気ターゲットです。
今年はカワハギの当たり年で、安定した釣果が期待できます!
ポイントは港から航程30分以内で行けるほどの近場で、水深5~30メートルの浅場が主体なので、初心者や家族連れにも最適!
冬場のカワハギは肝(キモ)がパンパンで、肝を添えた刺身を筆頭に、焼霜や肝和え、煮付けやちり鍋など、どう料理しても美味しい魚です。
ただしたくさん釣るためには、他の魚種と比べてテクニックが必要になりますので、経験者と同行するか、ある程度釣りの経験値を高めてから臨んだほうが良いかもしれませんね。
❶ 手軽度 ★★★★★
❷ 難易度 ★★★
❸ コスパ ★★★★
冬の風物詩として、根強い人気の船カワハギ釣り。ゲーム性の高い釣り味と食味で多くの釣り人を魅了するカワハギは、いよいよ本格シーズン突入とあって釣況が気になるところです。 すでに東京湾や相模湾などではカワハギ釣りに出船している船も数多く[…]
2.ショウサイフグ釣り
近年、急速に人気が高まっているショウサイフグ釣り。関東の外房大原沖や東京湾が発祥といわれますが、最近は相模湾や愛知県伊勢湾などでも定着しつつある釣り物です。
一部の船宿では、フグの王様といわれるトラフグやアカメフグ(ヒガンフグ)を専門に狙う船宿もあるほど。
現在は日並みでトップ10尾オーバーと堅釣!
竿やリールもカワハギ用タックルをそのまま使えて、カットウなどフグ専用の仕掛けに変えるだけ。
釣れたフグは、その場でフグ処理師免許を持った船頭や女将さんが下処理してくれるので、あとは好きなようにアレンジして調理するだけです。
ふぐ刺し・ふぐちり・唐揚げや天ぷらなど、いちど食べたら病みつきになること間違いなしです!
外道には、高級食材のトラフグにアカメフグ。イシガレイやナメタガレイなども。カットウで釣るフグ釣りは、釣るというより「掛ける」感じで独特の釣趣があるので、結構ハマるかも!?
❶ 手軽度 ★★★★★
❷ 難易度 ★★
❸ コスパ ★★★★
いまや人気ターゲットとして知られるショウサイフグ。以前は千葉県外房の大原や東京湾などごく一部の地域で、冬の風物詩として楽しめる釣り物でしたが、現在では全国各地で周年釣れる身近な人気魚としての地位を確立しました。 私がはじめて外房大原[…]
近場&浅場(中大物)
3.アマダイ釣り
個人的なイチオシはアマダイ釣り!
アマダイ(甘鯛)は、北海道や沖縄など一部の地域を除いてほぼ全国的に釣れる魚で、アマダイ釣りのメッカである関東から関西にかけてのほぼ全域で出船しており、高級魚アマダイを釣るなら早めの釣行がおすすめです。
今季は全国的にコンスタントな好釣果!ボウズ知らずで初心者に最適な釣りです!
これから数もさることながら、40センチオーバーの良型サイズや「幻の魚」といわれるシロアマダイの期待もますます高まり、個人的にいまイチバン行きたい釣りのひとつです。
アマダイは、おもに高級料亭で取り扱われない高級魚。刺身や湯引き、松笠揚げ、焼き物など、普段の食卓ではなかなか味わえない魚を新鮮な状態で食べれるのは、まさに釣り人の特権です。
アマダイ釣りは、港から比較的近い水深30~80メートルのポイントを狙い、コマセも使わない釣りなので、初心者でも手軽に釣ることができます。3月にかけてがピークとなりますので、ぜひお早めにお出かけください。
❶ 手軽度 ★★★★★
❷ 難易度 ★
❸ コスパ ★★★★★
[adcode] 冬の釣り物の一つとして人気の高いアマダイ釣り。アマダイ(甘鯛)は近場で釣れ、ライトタックルで狙える上に食べても最高に美味しい魚で、いまや初心者や入門者でも手軽に楽しめる釣り物として広く親しまれています。 例年晩秋[…]
4.ヒラメ釣り
ヒラメ釣りは、沖釣りなかでも近場で大物を狙える冬場の代表的な釣りです。
釣り場は、北海道、東北から関東、北陸、東海、近畿、九州にかけてほぼ全国で釣ることができ、専門で狙う船も数多くあります。
これまでは数主体の釣りでしたが、今後は座布団級の大型ヒラメが狙えるのが魅力!
俗にいう「寒ビラメ」のシーズンもいよいよピークを迎えます!
船ヒラメ釣りは、シコイワシやマイワシなどの活きた魚を泳がせで釣る釣り方なので、初心者にとってはハードルの高い釣りと思われがちですが、慣れれば誰でも楽しむことができます。
タックルは、アマダイ釣りやマダイ釣り、ワラサ釣り等で使用する竿やリールとの共用も可能なので、すでにマダイ等のタックルをお持ちの方であれば、すぐに釣りが楽しめます。
冬場の脂の乗ったヒラメは、刺身を筆頭に、煮付け、ムニエルなど、和食や洋食どのように料理しても美味しい魚です。
❶ 手軽度 ★★★★
❷ 難易度 ★★
❸ コスパ ★★★★
[adcode] 釣り人あこがれの高級魚としても知られるヒラメは、秋から冬を代表する人気ターゲットです。すでに千葉県では、9月に外房片貝~飯岡沖からスタートした船ヒラメ釣りも10月に大原沖など全面解禁を迎え、開幕早々から連日好釣の模様で[…]
中深場(中小物)
5.ヤリイカ
冬の風物詩ともいえるヤリイカ釣り。冬場のヤリイカは、陸っぱりや船釣りでも狙える上に一年で最も美味しい時期です。
船ヤリイカ釣りは、水深100~150メートルの中深場をプラヅノやスッテと呼ばれる疑似餌を使用する独特な釣りですが、初心者でも慣れれば誰でも簡単に釣ることができます。
日並みでムラは激しいものの好調!地域によって5~50杯と高低差は否めず
天候の影響もあり1月後半までの釣況を見ると、良い日には、福島県小名浜沖でトップ50杯や東京湾でもトップ20杯と好釣しており、釣果にムラは見られるものの、
釣り期は4月いっぱいまでで、後半にかけて「パラソル級」のジャンボサイズも。また外道でマルイカやスルメイカも混じるため、船上干しや沖漬けに加工してイカ釣り独特の楽しみ方もあります。
最近は、釣ったイカを活かして持ち帰ることができるような工夫をしている船宿も多く、自宅で新鮮な「イカの踊り食い」を堪能することもできるため、楽しさ倍増です!
❶ 手軽度 ★★★
❷ 難易度 ★★★
❸ コスパ ★★★★
待望のシーズンを迎えたヤリイカ釣り。冬を代表するヤリイカは、春にかけての人気ターゲットです。この時期のヤリイカは、数はもちろんパラソル級と呼ばれる大型も釣れ、釣り味は抜群で食味も最高!初心者や入門者にとっても絶好のシーズンです。 例[…]
6.アカムツ・クロムツ・キンメ
冬の船釣りでは、人気急上昇中の中深場釣り。近年はタックルの進歩によって、初心者や女性でも手軽に楽しめる釣りとして身近な釣りとして定着しています。
釣り物の少ない冬場でも安定した釣果が得られ、釣れる魚もキンメダイやアカムツ、クロムツといった高級魚が勢ぞろい。まさに釣って良し、食べて良しの釣りといっても過言ではありません。
今年はとくにクロムツ・アカムツが好釣!日並みで良い人ツ抜け達成という日も!
地域差はあるものの、これから春にかけて中深場釣りはピークを迎えます。
中深場釣りはライトタックルで狙えるのが魅力。青物用ロッドやヤリイカ、アジビシ専用の竿とリールでも楽しむことができます。
5~8本針の胴突き仕掛けのエサ釣りが一般的な釣り方ですが、最近ではスロージギングで狙う中深場ジギングも盛んに行われており、エサ釣りとの同乗可能な船も増えているので、ルアーファンにとってもおすすめの釣りです。
❶ 手軽度 ★★★
❷ 難易度 ★★★
❸ コスパ ★★★★
ライトタックルで狙えるキンメダイ・クロムツ・アカムツなどの高級魚!! キンメダイ、クロムツ、アカムツやメダイといった魚はこれまで深場釣りの対象魚として、ごく一部の釣り人だけが楽しめる、ハードルが非常に高い船釣りとして認識されてきまし[…]
中深場(大物)
7.メダイ・マダラ
メダイ釣りやマダラ釣りといえば、冬を代表する中深場の大物釣りです。メダイやマダラの盛期は冬場で、この時期は10キロを超える大型が釣れ、引きも強烈。白子がパンパンに入った魚体は食味も抜群です。ただし、
メダイやマダラを専門に狙う船は全国的に少なく、また地域も限られており、関東や東海、関西などでは遠征釣行が求められるので、事前に周到な釣行計画を立てましょう。
マダラは、おもに北海道、東北三陸沖、北陸若狭湾で釣れており、またメダイは、おもに南伊豆、日本海新潟県沖や北陸若狭湾などで釣れており、いずれも平均5尾前後とコンスタントに釣れています。
最近は、マダラなどを大型のメタルジグで狙うアングラーも多く、ひそかな人気となっています。
どちらも中深場釣りや青物専用のタックルで釣ることが可能ですが、マダラ釣りでは3~5本針の胴つき仕掛けのエサ釣り、メダイ釣りではコマセを使用したテンビン仕掛けで狙うのが一般的です。
❶ 手軽度 ★★
❷ 難易度 ★★★★
❸ コスパ ★★★
メダイは中深場釣りで釣れる大型魚です。釣りのターゲットとしてはいま一つ認知度の低い魚ですが、パワフルでトルクのある引きと抜群の食味を誇り、一部の船釣りファンから根強い人気のある魚です。 かつてワラサ釣りで沖釣りデビューした私が、つぎ[…]
深場(大物)
8.アブラボウズ・ベニアコウ
水深500メートルを超える深海釣りのターゲット、アブラボウズとベニアコウダイ。あまり聞き馴れない魚かも知れませんが、船釣りのジャンルの中では最も難易度の高い釣りといえるでしょう。
アブラボウズは「深海のモンスター」の異名を持ち、最大で100キロ近く成長する巨大魚。いっぽうのベニアコウは「幻の深海魚」とも呼ばれるほどの超高級魚。どちらも鮮魚店の店頭に並ぶことは殆どなく、釣ることによってしか食べることのできない希少価値の高い魚です。
釣り期や釣れる地域もごくわずか。専門で狙う船も少なく、初心者や入門者にとってはハードルの高い釣りですが、すでに今冬も各地で大物が堅調に釣れているようです。
もっとも、東京スカイツリー並みの高さの深海を狙うため、ヘビータックルでコストもハンパなくかかります。しかもこのクラスになると、ほとんどの船宿ではレンタルタックルも常備されていないため、自前で用意することが必要です。
エサ釣りが基本ですが、最近は1キロ近い大型のメタルジグで狙う超深海ジギングも一部のアングラーで流行っており、ご興味のある方はぜひチャレンジしてはいかがでしょうか!?
❶ 手軽度 ★★
❷ 難易度 ★★★★★
❸ コスパ ★★
深海の巨大魚、アブラボウズ。釣り人にとってはあまり縁起の良くない名前ですが、全身が大トロともいわれる食味から深場釣りやグルメの間では大変注目度の高い魚で、個体数自体が少ないためなかなかお目にかかれない高級魚なのです。 アブラボウズは[…]