この時期になると足繁く出かけているのがエギング。例年4月中旬頃からアオリイカが釣れ出し、6月いっぱいまで乗っ込みシーズンを楽しめるのです。何たって原チャリでものの5分足らずで行けるのだから行かない手はない!こんな恵まれた環境にあらためて感謝です。
場所は逗子と鎌倉の市境に位置する逗子マリーナのテトラ一帯。すでに『神奈川県のアオリイカ釣り場おすすめ5選』でもご案内している通り、ここは水深が5メートル前後で砂地に岩礁帯が点在し海藻が繁茂しているため、アオリイカの産卵にとって好条件が三拍子揃った乗っ込み場なのです。
このためGW(ゴールデンウィーク)を挟んだピーク期には、多くのエギンガーなどのアオリフリークたちが護岸一帯を埋め尽くします。とくに土日祝日の朝マヅメは場所取り争奪戦で苦労するほど…汗
釣り方はもっぱらエギング。竿一本と玉網にショルダーバッグを肩に掛けるだけのコンパクトなスタイルで釣りができるのが魅力!とくに原チャリや小・中型バイクで「釣勤」する方にとってはとても重宝する釣り方ですよね。
もっとも最近は、情けないことに小1時間も頻繁にエギをシャクっていると腕が筋肉痛になってしまうので、のんびりと楽しむように心がけています。
メインターゲットはもちろんアオリイカなんですが、この時期はスミイカやマダコといった嬉しい外道も。じつは、かく言う私も乗っ込みの大型アオリイカよりはむしろマダコの方がひそかに本命だったりして…苦笑
地元の老練な常連師の皆さんは、イシガニ餌付けてテンヤで狙っている方が多いですよ。ご興味のある方はぜひチャレンジしてみてはいかがですか!?
さて、しばらく南寄りの強風が吹き海上は時化で釣行すらままない日が続きましたが、ようやく収まった模様。とはいえ朝起きるのが辛くて、当日は夕マヅメの満潮に合わせていざ出陣です。今年初めてのエギングに胸躍らせて原チャリのアクセル全開です!
アオリイカファン待望の乗っ込みシーズンがやって来ました! 春はアオリイカの乗っ込みシーズン!大型のアオリイカがウキを消し込み、エギに果敢にアタックしてくる。春から初夏にかけてはキロオーバーの大型も姿を見せる。そんな淡い期待を抱きつつ[…]
今年はアオリイカの乗っ込みはやや遅れ気味~GW(ゴールデンウィーク)の連休頃からますます楽しみな予感!
4月20日(木)午後2時過ぎに現地到着。ここ逗子マリーナの護岸一帯は原チャリだと釣り場のすぐ手前までアクセスできるのが嬉しい場所です。当日は気温も20℃以上まで上昇し、絶好の釣り日和となりました。
さっそく護岸に上り釣り場全体を見渡します。平日にも関わらず先客もそこそこですが、毎年この時期になると沖合に入るアオリイカの定置網も今年はまだ見当たらず、テトラ帯のイカのスミ跡もぽつぽつと、いささか拍子抜けしてしまいました。
とはいえ、今年初のエギングではやる気持ちを抑えつつタックルをセットします。連日の時化の影響か潮はやや濁り気味で、風は穏やかな南風でやや波っ気がありコンディションとしてはまずまず。
先ずは定番のオレンジカラー3.5号をつけて第一投!
これまで何百回と通った勝手知ったる場所で、ある程度ポイントは熟知しているつもりだけに、がぜん気合いも入ります。
満潮となる17時10分までの上げ潮狙い。およそ2時間の短時間釣行のスタートです!
釣り場とポイント
上の写真は、私の釣り座から左手を眺めたものです。右手には逗子マリーナのヨットハーバーがあり、フェンスが設けられ立入禁止となっています。このフェンスから写真奥のくの字に曲がった約120mまでの間がアオリイカのポイントです。
休日の朝マヅメはこの護岸にズラリとエギンガーが並び竿の林が出来ます。護岸全体は南向きで晴れた日には広い相模湾の向こう側に伊豆半島や伊豆大島、右前方には江ノ島が見え、さらにその向こう側に雄大な富士山と壮観な景色を望むことが出来る釣り場です。
満潮時は水深は5メートル前後で右から左にかけて深くなっており、テトラ際から沖目にかけて砂地のなかに海藻が繁茂した岩礁帯が散在していますが、根掛りはあまり発生しないのでボトムを果敢に攻めても安心ですよ。
乗っ込み初期はどちらかというと遠投が有利で、40~50メートル沖までエギを投げて広範囲に探る釣り方一般的です。もっともピーク時には足元でヒットしたりするので、手前まで丁寧にシャクる方が良いでしょう。
タックルと仕掛け
タックルのご紹介です。今回はタイのティラピア釣りに使用したダイワのモバイルロッドとスピニングリールをそのまま使用しています。というのも、
モバイルロッドはなんと機内持ち込み可能!
そもそも釣り竿というと、国際線搭乗の際は受託手荷物やスポーツ用品扱いという先入観があると思いますが、3月帰国の際に機内持ち込みにトライしたところ、手荷物検査の段階でセーフだったのです。
ダイワのモバイルロッドは仕舞寸が52センチ。小型のキャリーケースやボストンバッグにもラクラク入るサイズです。もっとも空港検査員による手荷物検査は案外ファジーだということをかねてから認識していたので必ずしも一般論ではないのですが、次回は国内線で試してみたいですね。
それはさておき、モバイルロッドはショルダーバッグにも収納出来るため大変便利です。今回ダイワのソフトクールバッグ800にリールをセットしたモバイルロッドを一本差し込んで、肩に掛けて気軽に釣りを楽しむ。そんなお手軽な釣りを実践してみたいと思いました。
ちなみに、当日持参したタックルはたったのこれだけ。クールバッグにエギケース2個(17個収納)そして保冷剤にコンビニ袋にタオル。
じつを言うと、玉網は「大物が釣れたら誰かに手伝ってもらえば良いかな!?」な感覚で、あえて持参しなかったのです。まあ、500~600g前後のアオリやマダコであれば、だいたい抜き上げることは可能ですからね(笑)
この装備なら、出勤前でも仕事が終わった後でも気軽に釣りに出かけられますよ!さすがにスーツ着たままで釣りは出来ませんが、サクッと釣りを楽しみたい方にはおすすめです。
今回はあいにくアオリイカは釣れませんでしたが、基本的には『アオリイカの攻略法』で解説しているタックル構成とほとんど同じです。ややヘビータックルですが、乗っ込み期アオリイカ釣りでいちばん大切なのは
遠投 ✕ ボトム ✕ エギ(餌木)
なお、今回使用したタックルはこちらです。参考までにどうぞご覧ください。
エギ(餌木)
当日エギは14個、またタコエギ(ジグ)を3個用意。もっともショアであれば通常のエギでもマダコは十分乗って来ますが、マダコを狙う場合は徹底したボトム攻めになるため、タコエギの方が根掛りのリスク軽減にも良いと思います。
エギ(餌木)はデュエル社で販売しているヨーヅリ(YO-ZURI)のアオリーQ3.5号を愛用しています。アオリーQはアオリイカのエギとしては老舗中の老舗シリーズで、まさに釣れるエギの代名詞とも呼ばれロングセラーです。しかも私自身使用しているのは、
元祖アオリーQ(旧型モデル)のオレンジ・ピンク系がメインです!
現在では旧型のアオリーQを販売している店舗はほとんど無く、ある意味ビンテージ・エギともいえるでしょう。最近は各社から数多くのエギが販売されており購入時にはさんざん迷われると思いますが、アオリーQはおすすめです。
タコエギ(ジグ)はヨーヅリ(YO-ZURI)のタコやん!
近年船のマダコ釣りでも人気のあるタコエギ。その中でも、タコやんは大変実績の高いタコエギです。タコやんは着底の際ボディが浮くので根掛りがほとんどないのが特徴です。このため岩場や藻場などでも安心してボトムをトレースできるのが魅力です。じつは、
当日のヒット・タコエギはタコやんパールピンク3.5号!
アオリイカ狙いでマダコが外道で釣れちゃうというのも何とも贅沢な話ですが、個人的にどちらが本命というのはありません。こればかりは好みの問題かもしれませんね。(下写真のいちばん上のタコエギにヒットしました!)
実釣!
まずはアオリイカ狙いで沖目40メートル前後までキャストし、着底したらシャクるの繰り返しです。多少濁り潮で潮も右から左にイイ感じで動いています。この時期陸っぱりのアオリイカ釣りも年に一度の「イベント」とはいえ、あらためて高揚した気分でひたすらキャストを繰り返します。
1時間ほど経過し、ひとりふたりと護岸には黙々とキャストを続けるエギンガーが増えていきますが、どうやら誰ひとりとして竿を曲げている様子はありません。そこで私はすかさずマダコ狙いに切り替えました。
しかし上げいっぱい間近の午後4時半頃、私の左手2人先のエギンガーが見事にアオリイカをゲット!しかも、遠目に見てもキロには及ばぬもののなかなかのサイズ。「うらやましい~っ!」と思いつつ、再びアオリイカ狙いに切り替えようか逡巡しましたが、引き続きマダコ狙いに徹します。
夢中でタコエギをキャストし続けているうちに、気がつけば午後5時半。夕陽も傾き始め周囲の釣り人もぞろぞろと撤収している感じ。自分もそろそろ納竿かな!?と思ったその時、手前でシャクった瞬間にズッシリとした重み!
『OHHHH~!』
正直、陸っぱりでマダコがヒットすると、最初はただ重みを感じるだけで、「海藻掛けたかな?」とか「岩でも引っ掛けたかな!?」と錯覚しますが、竿を立ててリールをゴリ巻きすると、何気に抵抗感があるのが特徴です。まさに、無我夢中でリールを巻いていると同じ感触が!
程なくして水面に浮上したのは食べ頃サイズのマダコ!!
テトラを一段下り、迷わず抜き上げにかかりました。そう、ひとたびマダコにテトラ帯で張り付かれてしまったら一発アウトです。こんな時こそミディアムハードやハードタイプのロッドは頼もしいツールとして威力を発揮してくれるのです。
何とか、今年初物となるマダコに抱きつかんばかりに、手中に収めることができました。
釣り上げたマダコをビニール袋に納め、早々に原チャリで帰路に着きました。
そうそう。
途中でマダコを締めるための塩を買いました。しばらくはマダコ料理が楽しみです!
概況
今回の釣行をあらためて振り返ると、相模湾におけるアオリイカ釣りは例年にくらべるとやや遅れ気味の印象を受けました。釣り場のスミ跡もさることながら、本来職漁で入るはずのアオリイカの定置網も未だ入ってないという状況から察すると、これからGW(ゴールデンウィーク)以降にかけてが本格化するのではないか!?と予想します。
乗っ込み期のアオリイカは、初心者や入門者でも比較的簡単に釣れるターゲットです。これから日増しに暖かくなるにつれて堤防や磯などの沿岸に接岸するため、エギングや活きエサ釣りでチャレンジしてみてはいかがですか!?
また今回のように、マダコやスミイカなど嬉しい外道も盛りだくさん!いちど釣ったらきっと病みつきになりますよ!!
逗子マリーナへのアクセス
逗子と鎌倉の中間に位置する逗子マリーナは、JR横須賀線や京浜急行など公共の交通機関での釣行も可能ですが、観光等で自由に楽しむなら車やバイクでの釣行が断然おすすめです。バイクなら釣り場に横付け出来て駐車場代もかかりません。
都内からは、横浜横須賀道路の朝比奈ICから逗子マリーナ方面へ。看板も出ていますのでご安心下さい。また国道134号からは鎌倉の滑川交差点を入り、一つ目の信号を右折して道なりに行くルートになります。
逗子マリーナは棕櫚の木々が林立しまるでリゾート地さながらの雰囲気。とてもアオリイカの好釣り場があるとは思えないような場所ですが、それだけにご家族やカップルで来るのもおすすめですよ!
[adcode] タコエギで釣り上げた500グラム超の今年初物のマダコ。食べ頃サイズで見るからに美味そうです!地元の岸壁で❝獲ったどー❞って地ダコなので、まさに正真正銘の「ブランド物」です。 おそらくスーパーなどの鮮魚[…]