沖釣り(船釣り)では、ターゲット(対象魚)や釣り方に応じて、竿やリールなどのタックルや仕掛けを用意した上で釣行するのが基本です。
最近は、たいていの船宿で竿やリールから仕掛けに至るまでレンタルできるため、初心者や女性・子供でも手軽に船釣りを楽しむことができます。ただし、
これから本格的に船釣りを始める方や、船釣りを楽しみたいという方にとっては、竿やリールといったタックルや仕掛けなど、一式すべてを揃えるのは大変な労力を要するものです。
ましてや船釣りで、より多くの魚種を釣りたいとなると、さまざまなタックルや仕掛けを揃えなければならず、出費が増えてしまいかねません。でも、
心配はご無用!!
すでに「1本の竿でマルチに釣りを楽しむ!磯竿編」でもお伝えした通り、釣りはゴルフとは異なり、おなじタックル一式があれば、いろいろな魚を釣ることができるのです。つまり、
1本の船竿で、数多くの魚を釣り、いろいろな釣りを楽しむ!
と、いうことを把握して頂くのがテーマです。
『限られた予算で思う存分船釣りを楽しみたい!』
私自身もこれまで痛切に体験してきたことです。独身の方やお金持ちの方ならまだしも、お小遣い制のリーマン釣り師にとっては喫緊の課題ではないでしょうか?そこで今回は、
コスパ重視=最小のコストで最大限に釣りを楽しむコツ!
をご紹介いたします。とくに船釣り初心者にとって必見ですので、ぜひご一読ください。
マダイ釣りが基本の汎用竿は船釣りの万能竿!仕掛けを変えるだけで何でも釣れるオールマイティな1本
沖(船)釣りのタックルを購入するにあたり注意すべき点は、対象魚(ターゲット)のタナ(水深)とサイズ感。さらに釣り方に応じたタックルの使い分けが重要な要素です。
タックル選びの3要素=タナ(水深)✕ サイズ ✕ 釣り方
こうした視点で沖釣りの対象魚をマッピングしたものが下図です。
数ある沖釣りの対象魚のなかで、人気の高い魚の一つがマダイ(真鯛)です。マダイは「魚の王様」ともいわれ、古くから日本人の生活に根付いており、船のマダイ釣りは釣り人口がもっとも多い、船釣りのスタンダードともいえるでしょう。つまり、
船釣りのタックル選びは、マダイ釣りを基準として考えると有効です。
マダイ釣り用の船竿は、大手メーカーを中心に各社から数多くの商品が販売されています。とはいえ、私たち釣り人にとっては、マダイに限らずなるべくたくさんの魚を釣りたいというのが本望ではないでしょうか!?
マダイ釣りでは、水深20メートル前後の浅場から100メートル近い深場まで広いタナを狙います。また、サイズも1キロ未満の小型から7キロオーバーの大物とさまざま。こうしたマダイ釣りの特性を活かして、タックルひとつでいろいろな魚種を釣ることが可能になります。
マダイを中心により多くの魚種を釣ることができるのが船釣り汎用竿!
竿1本で、マダイをはじめアマダイ、イサキ、ハタ、ヒラメ、タチウオ、ワラサ、アキアジ(サケ)や、地域や季節によってアジやサワラなど、たくさんの魚を釣ることができるのです。
1つのツールで多くの成果を得られ、コスパを高められるのが釣りの魅力!
たった1本の竿で、仕掛けを変えるだけでより多くの魚を狙うことが可能で、いろいろな釣りを楽しむことができるのは「釣り」というアクティビティ最大のメリット。
船汎用竿(万能竿)は船釣り入門に最適な1本です!
ここでは、マダイを中心とした船釣りの汎用竿で、仕掛けを変えるだけで釣ることができる魚たちや、いろいろと楽しめる釣りのジャンルをご紹介します。
船釣りの汎用竿について
具体的に船釣りの汎用竿とは、水深20メートル前後の浅場から100メートル近い中深場までの広いレンジを狙うためのオモリ負荷を有し、おもにマダイを中心に中小物サイズの魚種をターゲットとして設計された竿(ロッド)です。
船用の汎用竿には明確な定義はありませんが、竿を選ぶ際には、長さ・硬さ(オモリ負荷)・調子・素材・価格などを目安に選ぶと良いでしょう。
(1)長さ
船釣り用の竿は、1.5メートルほどの短竿から3メートルを超える長竿までとさまざま。短竿は操作性に優れ、長竿はタフなコンディションでも柔軟性があり、それぞれ一長一短があります。
マダイ釣りでは比較的長竿が好まれる傾向がありますが、汎用性を高めるためには、長過ぎず短過ぎない長さを選択するのが賢明です。とくに、
汎用竿の長さは2~2.5メートルが最適です!
(2)硬さ(オモリ負荷)
オモリ(錘)負荷とは、竿に適したオモリの号数(重量)のことです。オモリ負荷が小さいほど柔らかく、大きくなるにつれ硬くなり、狙うタナにも比例します。
オモリ負荷は、一般的に「〇〇号~〇〇号」と表記がされており、その幅が大きいほど浅場から深場まで広いレンジのタナを釣ることができます。
オモリ負荷は20~100号がおすすめ!
お好み次第で、大物志向なら30~150号でも構いませんし、中小物志向の方は10~80号を選択するのも良いでしょう。
(3)調子
竿の調子は、竿の曲がり方を意味します。船釣りではターゲットや釣り方等によって、竿の曲がり方も異なるよう設計されています。
穂先から曲がる先調子(9:1、8:2調子)から7:3調子、そして胴から曲がる胴調子(6:4、5:5調子)とさまざまなタイプがあります。
より汎用性を高めるなら、7:3調子を選びましょう!
マダイ釣りでは6:4や5:5の胴調子の竿が好まれますが、大物志向だとパワー不足が否めません。逆に先調子だと、バラシの原因につながりやすいので注意が必要です。
(4)素材
船釣り用の竿は、カーボン製とグラスファイバー製のものがあります。カーボンは軽量で弾性も高く、グラスファイバーはやや重い分強度に優れているのが特徴です。
メーカーのカタログを見ると、それぞれ竿には「カーボン含有率」と記載されており、カーボン含有率が高いほど軽く、価格が高くなる傾向があります。
初めての船竿は、素材は気にしなくても大丈夫!
これまでの経験上では、竿の素材による釣果への影響はほとんどありません。むしろ前記の①長さや②オモリ負荷、③調子が最優先事項となります。
(5)価格
船竿の価格はピンからキリまで。とはいえ、はじめて購入する船竿ともなると、価格もまた重要な検討材料となるでしょう。
「安物買いの銭失い」ということわざがありますが、釣り用タックルの購入においても見事に当てはまるので注意が必要です。具体的には、
初めての船竿は、2万円前後の価格帯がおすすめ!
もちろん資金が潤沢な方であれば、高価な商品を購入しても構いませんが、その後釣りに行く回数が減ってしまい、せっかく買った竿が宝の持ち腐れにもなってしまいかねません。なので、初めて購入する竿にはあまりお金をかけない方が無難です。もっとも、
釣りを極めたいというレベルに達したら、剛樹やアリゲーターなどの10万円以上するハイスペロッドをぜひ購入してください。
用意しておきたい仕掛け・道具類
船用万能竿のパフォーマンスを最大限に発揮し、より多くの魚を釣り、いろいろな釣りを楽しむためには、テンビンやオモリ、ハリ、ハリスといった仕掛けや道具類を揃える必要があります。
船用汎用竿は、仕掛けをアレンジすることで色々な釣りを楽しめるできるのが魅力!
そこでまず初めに、船釣りを楽しむための仕掛け類を簡単にご紹介します。揃えるものがたくさんあるため、お困りの方もいらっしゃると思いますが、はじめは狙う魚(ターゲット)を一つに絞ることからスタートするのも良いでしょう。
まずは季節や場所に応じて対象魚を選定し、自分なりにカスタマイズしてみてださい。
そのうち狙いたい魚が増えて、気がつけばタックルボックスやバッカンにたくさんの仕掛けや小物類であふれることでしょう。笑
(1)オモリ(錘)
船釣りには欠かせないマストアイテムです。とくに汎用竿で釣ることのできる対象魚の多くは、オモリは大変重要なツールです。
オモリには、ナス型、六角、胴突きタイプなどさまざまな形状があり、またコマセカゴと一体となったビシなど、釣り方や対象魚によって使い分けます。
オモリは、前述の通り竿のオモリ負荷に合わせた号数が必要になりますが、対象魚に応じて2~3種類用意し、かならず予備を各々複数個持参しておくと良いでしょう。
船宿によっては、釣り物によってオモリの号数が指定されている場合もあり、事前に確認しておくことをおすすめします。
(2)テンビン(天秤)
オモリの次に欠かせないのがテンビン(天秤)です。マダイやワラサ、イサキなどコマセを使った釣りや、アマダイや根魚五目釣りなど、船用汎用竿では使用頻度が非常に高いツールです。
船釣りで使用するテンビンの長さは、20センチから90センチまであり、形状も弓型やストレート型などさまざま。対象魚によって使い分けるのが一般的ですが、一部の魚では共用することも可能です。(例:マダイとワラサなど)
テンビンは、高切れや手前マツリなどトラブル発生時に備えて、予備を用意しておくと良いでしょう。
(3)カゴ
カゴはコマセカゴとも呼ばれ、コマセを使う船釣りでは必須アイテムです。マダイ、ワラサ、イサキ、アジなど、多くの対象魚に利用します。
カゴには、対象魚種に応じたコマセの容量によってサイズがあり、プラスチック製のものやステンレス製のものや、オモリを内蔵したものなどさまざまなタイプがあります。
オキアミやアミエビなどのコマセを入れ、海中で拡散させて集魚を図り、コマセの出る量を調節することも出来るため、船釣りでは重要な役割を果たします。
カゴについても、あらかじめ予備を1個持参しておくと良いでしょう。
(4)各種仕掛け(ハリ・ハリスなど)
船釣りに限らず、全ての釣りで必要になるハリとハリス。殊に船釣りでは、地域や季節、ターゲットのサイズに応じて、ハリとハリスのバリエーションは千差万別です。
しかも汎用竿で釣ることができる対象魚は、2~3本バリで狙うこともしばしば。
仕掛けを自分で作ることも船釣りの楽しみの一つ!
ですがコスパやタイパを考えると、かならずしも仕掛けを自作するのが賢明とはいえません。とくに、
初心者は対象魚に応じて市販の仕掛けを購入するのがおすすめです!
1本針の場合は自作するのが釣りの上達の早道ですが、初めての船釣りで2~3本針の仕掛けを作るのは結構キツいと思います。ましてやサビキのような多点針ともなるとかなりシビア。
船釣り汎用竿で狙える魚の仕掛けは釣具店や船宿でも多数販売されており、対象魚ごとに丁寧に作られているため、数セット用意しておけば安心です。
また、マダイやワラサなどの大物を狙う場合、テンビンとハリスの中間にクッションゴムを装着するので、忘れずに用意しましょう。
(5)タイラバ・タチウオテンヤなどのルアー
船用万能竿のもう一つの魅力は、タイラバやテンヤタチウオが楽しめること!
近年船釣りで大人気の鯛ラバ(タイラバ)やテンヤタチウオは、ゲームフィッシングのひとつとして、いまや全国的に多くのアングラーに親しまれており、船用万能竿でもこうした釣りを楽しめるのが嬉しいですよね。
道糸の先にリーダーを接続し、あとはタイラバやテンヤをつけるだけ。と、超簡単なタックルでゲームが成立します。
タイラバやタチウオテンヤから船釣りを始めるのも初心者におすすめです!
(6)ロッドキーパー・バッテリー
汎用竿を使う船釣りでは、ロッドキーパーとバッテリーは装備品として必需品です。
船釣りでは竿を船べり固定し、電動リールを使用することが多いため、ロッドキーパーとバッテリーは欠かせない道具です。
ロッドキーパーやバッテリーはたいてい船に用意されていますが、有料の船宿も多く、船の電源を使用するトラブルもしばしばあるため、自分で用意しておくことをおすすめします。
はじめて竿やリールを購入する際は、ロッドキーパーとバッテリーは一緒に購入しましょう!
竿やリールのリスク対策として尻手ロープも忘れずに。
船べりとタックルを尻手ロープで結ぶことにより、新調した竿やリールが海中に没してしまわないようにリスク対策を図ることが大切です。
これはカンタン!初心者でもできる活用法
(1)フカセ釣り(コマセ釣り)
フカセ釣りは、船用万能竿を使用した船釣りでもっとも一般的な釣りです。
基本は、道糸の先にテンビンとオモリ(ビシ)やカゴをつけて、コマセを使用し、つけエサを喰わせる釣り方です。オモリやテンビンなどの仕掛けをいろいろアレンジすることによって、さまざまな釣りを楽しむことができます。
おもな対象魚は、マダイ・ワラサ・イナダ・イサキ・アジ五目など。
5キロを超えるマダイやワラサといった大物からイサキ・アジといった小物まで、多彩な釣りを楽しめるのもフカセ釣りの魅力といえるでしょう。
フカセ釣りではコマセを使用するため、女性や子供などの初心者には最初は抵抗があるかもしれませんが、慣れてしまえば比較的カンタンに釣りを楽しむことができます。
船釣りのスタンダードともいえるフカセ釣り。地域や季節を問わず釣り物も多く、一年中釣りを楽しめるため、船釣り入門にも最適ですよ。
①マダイ
船釣りの中で釣り人口がもっとも多いマダイは周年釣れる人気ターゲット。
根強い人気を誇るフカセ釣りをはじめ、大流行のタイラバをはじめ、テンヤマダイ、ウタセマダイなどさまざまな釣り方があります。
それぞれの釣り方は、概ね汎用竿でカバーすることが可能ですが、地域や時期等によっては難しい場合もあり、ケースバイケースといえるでしょう。
汎用竿ではフカセ(コマセ)釣りとタイラバがおすすめ!
※タイラバについては、後ほどルアー釣りにて解説いたします。
狙うタナも30メートル前後の浅場から100メートル近くまでと、汎用竿を使った船釣りにジャストミート。しかも小型から7~8キロ級の大鯛まで釣ることができるので楽しさ倍増です。
マダイのフカセ釣りは船釣りの基本です。これから船釣りを始める方はぜひ一度はチャレンジしてみてはいかがでしょうか!?
②ワラサ(メジロ)
ワラサは関西では「メジロ」と呼ばれるブリの若魚で、秋の人気ターゲット。
青物の王者ブリの若魚だけに、パワフルな引きと抜群の食味で多くのファンを魅了している釣りです。とくにシーズン終盤の、脂の乗ったワラサの刺身は絶品です!
汎用竿で強烈な引きを堪能するならワラサ(メジロ)釣り!
ワラサ釣りは、マダイのタックルそのままにハリとハリス等の仕掛けをアレンジするだけで、初心者でも楽しめるのが嬉しいところ。
タナと釣り方さえ間違わなければ高確率でGETできるでしょう。
ただし回遊魚なので、釣れているタイミングで狙い撃ちすることが大切です。
春マダイに夏イサキ・アジ、秋ワラサは関東の船釣りでは王道です!
[adcode] 真夏の訪れとともに始まる東京湾や相模湾などの船ワラサ釣りシーズンが間近です!例年8月初旬頃に東京湾剣崎沖で開幕し秋口にピークを迎え、その後相模湾など地域によって12月頃まで楽しめます。 船からコマセ釣りで狙うワラ[…]
③イサキ・アジ
イサキやアジは、初夏から秋にかけての船釣りで代表的な釣り物です。
ポイントは港から近場で、狙うタナ(水深)も浅く、数も釣れるため、家族やカップルなどで釣行する船釣りには最も適した釣りといえるでしょう。
船汎用竿で数をたくさん釣るなら、イサキ・アジ釣りがおすすめ!
イサキやアジは初心者でも20~30尾と釣れることも珍しくなく、味もお墨付き。刺身・塩焼き・煮物・なめろう・湯引きなど、どう料理しても美味しい魚です。
ただしアジ釣りについては、イワシミンチを使った深場を狙うビシ釣りや、サビキ仕掛けで狙う小アジ釣りなどがあり、地域や季節によって釣り方はさまざまです。
[adcode] イサキは春を代表する魚のひとつで、マダイ(真鯛)とともに沖釣りの人気ターゲット。例年5月から6月の梅雨期にかけてピークを迎えますが、今年はすでに千葉県の外房・南房や静岡県東伊豆など一部の地域で爆釣モードに突入している模[…]
(2)フカセ釣り
フカセ釣りでも、テンビンとオモリ仕掛けで、コマセを使わず付けエサだけで釣ることができます。
基本はオモリをつけたテンビンに2~3本針の専用仕掛けをつけ、エサを喰わせる釣り方です。コマセを使わないため、コマセを使ったフカセ釣りより手軽に楽しめ、オモリや仕掛けをアレンジするだけで
いろいろな魚を釣ることができます。
おもな対象魚は、アマダイ、タチウオ、オニカサゴ、根魚五目など。
仕掛けはターゲットによって千差万別。またバリエーションも豊富で、仕掛け選びに頭を悩ませたり、仕掛け作りの楽しみがあるのもこの釣りならでは。
また同じターゲットでも、つけエサにもいろいろな種類があり、工夫を凝らすのもまた一興です。
コマセを使わないぶん、竿をしゃくったり誘いをかけたり多少の技術も必要ですが、女性や子供などの初心者にとって船釣り入門にも最適です。
①アマダイ
アマダイは冬から春にかけての船釣りの人気ターゲット。
東北から九州にかけての全国各地で釣ることができ、ポイントも近場で比較的浅場である上に、抜群の食味を誇る高級魚のため、初心者からベテランまであまたのアングラー垂涎の釣り物です。
汎用竿で手軽に高級魚を狙うならアマダイ釣りがイチオシ!
タナも50~80メートルと浅場が多く底付近を狙うのが基本。女性や子供でも釣りやすくファミリーやグループでの釣行にもおすすめです。
コツさえつかめばボウズになる確率も低く、外道もホウボウやマゴチ、サバ、カサゴなどの根魚と多彩で、何かしらお土産をGETできる釣りですので、ぜひチャレンジしてみてください。
[adcode] 秋から冬、そして春にかけて大人気のアマダイ釣り。アマダイ(甘鯛)は近場で釣れ、ライトタックルで狙える上に、食べても最高に美味しい魚で、いまや初心者や入門者でも手軽に楽しめる釣り物として広く親しまれています。 例年[…]
②タチウオ
タチウオは船釣りで周年釣れる釣り物として大衆的な人気魚です。
おもに夏から秋にかけてが盛期ですが、タチウオ釣りの盛んな東京湾や駿河湾、大阪湾ではほぼ一年中出船している船もあるほど。指3本の小型から「ドラゴン」と呼ばれる大物まで数が釣れる上に、淡泊な白身は子供からお年寄りまで大人気。
船タチウオの釣り方は、フカセ(エサ)釣りとテンヤ釣り、ルアー釣りの3つがあります。
汎用竿ではフカセ釣りとテンヤタチウオ釣りの両方が楽しめます!
※テンヤタチウオについては、後ほどルアー釣りで解説いたします。
季節や地域にもよりますが、とくに夜タチウオ釣りは初心者でもほぼ確実に釣果を得られ、ドラゴン級の大物を狙うチャンスです。
[adcode] 夏の風物詩ともいえる、タチウオ釣り。いまや季節を問わず周年釣れ、釣り味もさることながら食味も抜群のタチウオ(太刀魚)は多くの釣り人を惹きつけて止みません。今年もすでに7月の開幕当初から東京湾や大阪湾をはじめ、全国各地で[…]
③オニカサゴ・根魚等
オニカサゴやハタなどの根魚五目釣りは、秋から春にかけてのターゲットとして根強い人気です。
沖合の水深50~120メートルの岩礁帯を中心に狙うため、テンビンを使ったフカセ釣りや胴突き仕掛けで狙うのが一般的な釣り方。とくに、
汎用竿ではフカセ釣りでオニカサゴやアラなどの根魚を狙います!
ただし地域によって、フカセ釣りや胴突き釣りと釣り方はさまざま。もちろん胴付き釣りでも対応可能ですが、狙うタナによっては深場釣りのスペックを求められるので注意が必要です。
また、根掛かりのリスクも高く、タイトな釣りを要求されることもしばしば。
汎用竿一本で船釣りを始める初心者や入門者にとっては、正直あまりおすすめできない釣りです。
とはいえ、中級者以上の方がスキルアップを図るため、次ステップとなるクエ(モロコ)やイシナギ等超大物釣りへの登竜門ともいえるでしょう。
(3)泳がせ釣り
泳がせ釣りは、活きた小魚(イワシ・アジ等)をつけた仕掛けを海中に落として、小魚を泳がせて釣る活きエサ釣りで、関西方面では「ノマセ釣り」とも呼ばれる釣り方です。
船釣りにおける泳がせ釣りは、ブリやカンパチ、ヒラマサ、クエ(モロコ)、イシナギなど超大物釣りで盛んに行われていますが、さすがに10キロを超す大物ともなると、中小物も狙う汎用竿で釣り上げるのは至難の業です。そこで、
汎用竿の泳がせ釣りは、ヒラメやマゴチ・ハタ等の根魚釣りがおすすめ!
とくに冬から春にかけて盛期を迎えるヒラメ釣りやハタなどの根魚釣りは、船汎用竿でも狙える格好のターゲットです。
泳がせ釣りの魅力は、比較的簡単に大物が狙えることです。しかも釣れる魚は美味しい魚たちばかり。
船汎用竿を購入したら、まずはフカセ釣りからはじめて、次のステップとして泳がせ釣りにチャレンジしてみると良いでしょう。
①ヒラメ
ヒラメは周年釣れますが、とくに冬から春にかけて船釣りの人気ターゲット。東北から九州の全国各地の沿岸で釣れるため、春マダイ、夏秋は青物、冬ヒラメでローテーションするアングラーも多いはず。
「エンガワ」で知られる通り、抜群の食味もさることながら、活きイワシで狙うヒラメ釣りは他の釣りにはない、スリリングで独特な釣趣を堪能できるのが魅力です。
ヒラメ釣りでは、エサとなる活きたイワシのつけ方と仕掛け着底後のタナとりがポイント!
エサのイワシは、地域によってシコイワシ・マイワシ・ウルメイワシ等が使われますが、なるべく活きが良いまま着底まで送り届け、つねに海底から50センチから1メートル程切った状態を維持しなければなりません。
コツさえつかめれば、初心者や入門者でも高確率で釣れるヒラメ釣り。汎用竿で楽しめる泳がせ釣りとして、ぜひチャレンジしていただきたい釣りです。
[adcode] 釣り人あこがれの高級魚としても知られるヒラメは、秋から冬を代表する人気ターゲットです。すでに千葉県では、9月に外房片貝~飯岡沖からスタートした船ヒラメ釣りも10月に大原沖など全面解禁を迎え、開幕早々から連日好釣の模様で[…]
こんな釣り方もできる!応用編
(1)ルアー釣り
船汎用竿では、コマセを使ったフカセ釣りをはじめ完全フカセ釣り、泳がせ釣りなどさまざまな釣りを楽しむことができ、季節に応じて中小物から大物まで多彩な魚種を釣ることができます。
これまでは船汎用竿を使った、もっともポピュラーな釣りをご紹介しましたが、船汎用竿ではその他にもルアー釣りを楽しむことができます。具体的には、
タイラバ・テンヤタチウオ・ライトジギング!!
どの釣り方も船釣りで人気沸騰中!竿とリールそして道糸の先にリーダーを結んだら、あとはルアーをつけるだけの超簡単なタックルで船釣りを楽しむことができるのです。
おまけに釣り方もカンタンなので、初心者の船釣り入門にも最適です。
ここではとくに人気の高い、タイラバ(鯛ラバ)とテンヤタチウオの2つについてご紹介します。
①タイラバ(鯛ラバ)
タイラバは、いまやマダイ釣りの王道ともいえるフカセ釣り(コマセ釣り)に匹敵するほど人気の高い釣りで、マダイ(真鯛)を釣るためのルアーを使った釣り方です。
マダイ釣りに使用するタイラバは「タイカブラ」とも呼ばれ、マダイだけでなくさまざまな魚が釣れる万能ルアーです。
タイラバは、鉛やタングステン製のヘッドとハリ(針)、スカート、ネクタイの4つによって構成されており、それぞれの重量・カラー等をアレンジすることで釣果が左右されます。
仕掛けを着底させたら一定の速度でタイラバを巻き上げるだけで釣り方も超カンタン!
しかも釣果も手堅いので、女性や子供などの初心者にもおすすめです。
現在では、全国各地でタイラバ専門で出船している船も多く、マダイ釣りの盛期には初めての船釣りをタイラバ・デビューしてみるのも悪くないと思いますよ。
[adcode] 9月4日(月)から3泊4日で毎年恒例の鹿児島旅行。もちろん釣りも楽しむ予定!これまでは宇治や草垣群島へ離島遠征でアラ(クエ)やカンパチといった大物狙いでしたが、先日アップしたタチウオの記事に触発され、錦江湾(鹿児島湾)[…]
②テンヤタチウオ
タチウオ専用のテンヤを使ったテンヤタチウオ釣りも、大人気の船釣りです。
前述の通りタチウオ釣りは、テンビンを使ったフカセ釣りとテンヤタチウオ釣りで人気を二分しているといっても過言ではありません。
テンヤタチウオ釣りは、リーダーの先に専用のテンヤをつけた仕掛けを落とし込み、誘いをかけるだけで簡単にタチウオが釣れるため、初心者や入門者にもおすすめです。ただし、
テンヤタチウオ釣りでは、テンヤにイワシやサバやアジなどの切り身をつけることで、はじめて釣りが成立します。魚の切り身をテンヤに巻きつけるのは、テンヤタチウオ釣りでとても重要な作業です。
テンヤタチウオでは、テンヤの重さやカラーの選択等が釣果を左右します。事前にヒットカラーを船宿に確認しておくと良いでしょう。
船用万能竿おすすめ5選
船釣りでは、汎用竿(万能竿)でさまざまな釣りを楽しめるのがお解りいただけたでしょうか?
汎用竿1本だけで、地域や季節に応じて仕掛けをアレンジするだけで、中小物から大物まで数多くの魚を狙うことができます。
これから船釣りで目一杯釣りを楽しみたい方は、まず汎用竿を購入しましょう!
汎用竿はピンからキリまでありますが、はじめから高価な竿を購入する必要はありません。とくに大手メーカー製のものは作りもしっかりしており、丁寧に使えば10年以上長持ちします。
それでは最後に、具体的な汎用竿を5つほどご紹介します。はじめて竿を購入する際は、実際に現物を手に取った上で、あらためて購入するのがおすすめです。