前回サムットサコンの管理釣り場で釣ったティラピア料理の超絶な美味さにすっかりハマってしまい、今回は現地のソウルフード、ティラピアの丸揚げに挑戦しましたのでご紹介します。
かねてより現地の方々からも「これがイチバン美味しい食べ方だ!」とお墨付きがあったので、かねてからぜひ作ってみたいと思っていた料理です。
ティラピアの丸揚げは、一般家庭の食卓からマーケットやスーパー、飲食店など、どこでも食べられ、かつ国民に愛される、まさにタイのソウルフードなのです。
たしかに屋台からレストランに至るまで、これまで何気なく同じような料理を口にしてきた記憶が蘇ります。その時はただ美味しいとしか印象がなかった魚が、じつはティラピアだったのです。まさか自分が調理することになるとは…
タイの王道ティラピアの丸揚げにチャレンジ!
今回はバンブアトンのルンピア管理釣り場で釣り上げたティラピアを持ち帰り下処理を施して、冷蔵庫でひと晩寝かせてから、本場タイのティラピア料理にトライしました!
日本では、うなぎや鮎など一部の魚を除いて淡水魚を食べる習慣がありません。しかしタイの皆さんはごく日常的に淡水魚を食べています。もちろんアジやサバそしてイカやエビなどのシーフードも大人気です。
そんな淡水魚の代表的存在がティラピアです。しかも今回ご紹介する丸揚げは、たったひと手間加えるだけでこんなに美味しい魚料理ができるのか、とつくづく感心しました。とくに、このひと手間は日本での揚げ物などに有効だと思います。
カセットコンロをスタンバイ!
もっとも自宅のキッチンはIHで火力も弱いため、今回のために近所のBIG-C(タイの大手スーパー)でカセットコンロ(529B≒2,100円)とボンベ1個(52B≒210円)、そして深底のフライパン(229B≒920円)を新たに購入して、ヤル気満々で臨みます!!
さらに、丸揚げのソースに必要な唐辛子や調味料類も購入しました。
これで準備万端です!
下処理
調理を開始する前に下処理をします。手順は、ウロコ引き➜血抜き➜エラ&内蔵取りです。順番は前後しても構いません。下ごしらえのポイントは以下の通りです。
✅ やや臭みがあるため丁寧に洗う
✅ 内蔵はつぶさないように
✅ 内蔵を覆う黒い膜も取り除く
✅ 丸揚げにするため頭は落とさないように
詳しくはティラピアの調理法(基本編)の「下処理」の項目をご覧頂けると幸いです。
血やワタ・内蔵などこそぎ落し丁寧に水で洗ったティラピアは、キッチンペーパーで拭いたあとラップをかけて冷蔵庫で半日~2日間寝かせます。大型サイズの魚体ほど寝かせるのがコツです。
バンコクの西方にあるサムットサコンの管理釣り場で釣り上げた唯一の釣果ティラピアは1キロクラスのサイズ!しかもティラピアはご覧の通り、クロダイとヘラブナを足して割ったような姿形で、お世辞にもあまり美味しそうには見えません。 しかしティ[…]
材料
調味料や香辛料などはすべて日本でも用意できるものなので安心です!もっとも、肝心のティラピアを入手するのが難しいかもしれませんが、最近は一部の大型スーパーで販売されているそうですよ!
- 塩 ・・・適量
- サラダ油・・・適量
- 砂糖 ・・・大さじ1
- しょうが・・・スライス5枚ほど
- にんにく・・・3~4かけ
- 赤唐辛子・・・3本ほど
- 青唐辛子・・・3本ほど
- ナンプラー・・大さじ2
- レモン汁・・・大さじ2~3
調理開始!
水洗いしてキッチンペーパーで拭く
冷蔵庫で寝かせておいたティラピアを取り出し、軽く水洗いをしてキッチンペーパーで拭き、しっかりと水気を切ります。
魚に切れ込みを入れる
水気を切ったティラピアに、魚のサイズに合わせ片面ずつ縦に5~6箇所切れ込みを入れます。大きめのサイズほど深く切れ込みを入れると良いでしょう。
全体的に塩を振って寝かせる
切れ込みを入れた魚体にまんべんなく塩を振ります。切れ込みの隙間にも塩を刷り込みましょう。なるべく魚の臭みを取り除くため、塩は多めに振った方が良いでしょう。塩を振った魚体はしばらく冷蔵庫に寝かせます。1~2時間くらいかな!?
タレを作る
冷蔵庫で魚を寝かせている間にソースを作ります。このソースは、タイでもっとも一般的なものです。魚料理だけでなく、すき焼きやしゃぶしゃぶ、クイティオ(麺類)など、現地の方々がもっとも大好きなソースといっても過言ではありません。
タイの飲食店に来られた方なら誰でもご存じだと思いますが、ナイトマーケットやレストラン等どこにでもあるもっともポピュラーなソースです。
1.青唐辛子と赤唐辛子をみじん切りする
辛いのが苦手な方は唐辛子の量を控えめにすると良いでしょう。ちなみに、辛いのがお好きな方はタネまで入れてしまいましょう。ただし、あとで後悔しても知りませんよ…笑
2.ニンニクをみじん切りする
タイのニンニクにはいくつかの種類があります。ごく普通のニンニクでも小粒のものと、日本で流通している大粒のものとがありますが、ここでは小粒のにんにくを使用しています。小粒なら8かけ、大粒なら4かけほどを刻みます。お好みに合わせて…
3.材料をすべて調合する
レモン汁大さじ2~3、ナンプラー大さじ2、砂糖大さじ1を、唐辛子とニンニクと合わせ、混ぜる。あくまでも、お好みの加減で調整ください。
揚げ焼き!
大きめのフライパンにしょうがスライス投入!
いよいよ揚げ焼きをします。まず、ティラピア本体を揚げる前にしょうがスライスを投入します!
このひと手間が今回の重要なポイントです!!
フライパンにサラダ油を入れたあと、しょうがスライスを5~6枚ほど入れ中温(約180℃)になるまで揚げていきます。しばらく揚げたらしょうがを取り出します。
ティラピア投入
中~高温に熱した油にティラピアを投入します。フライパンの大きさや油の分量にもよりますが、片面ごとに2~3分ずつ揚げていきます。途中で油を回しかけながら火加減を見ます。全体的にきつね色になったら出来上がりです。
完成!
はじめての揚げ焼きは、ご覧の通り頭の部分が崩れてしまい見た目的にはイマイチですが、とりあえずは初挑戦ということでご容赦ください。笑
実食!
揚げ方が良くなかったのか見た目はイマイチかもしれませんが、タイ(真鯛)のような白身でまろやかな味わいがします。何より淡水魚の臭みやクセがまったくありません。
しかも皮のパリッとした食感と、とろけるような白身が絶妙にマッチしています。
Wow!~ティラピア激ウマです。
実際食べる前に「〇〇です」と魚種を言われると、つい先入観を持ってしまいがちになります。しかし今回もそんな先入観を見事に覆してくれました!
きょうは、バリバリとティラピアをしゃぶり尽くしていきたいと思います。
ごちそうさまでした
ティラピアの丸揚げは、なるほどタイの「ソウルフード」だとつくづく実感しました。作り方こそ簡単でシンプルな料理ですが、やはり現地の方々曰く「いちばん美味しい食べ方」であることに異論はありません。
しかもティラピアという魚は、淡泊な白身とまろやかな味わいで小さいお子さんからお年寄りにとって最適な食材だと思います。まだまだ潜在的にもティラピアの料理は奥深い感じがします。
水産資源が年々減少しつつある日本では、これからティラピアに対する期待値はますます高まるのではないでしょうか!?